「道の駅樋脇」の朝が来た。
夜中にコンパスの屋根をけっこう打ちつけた雨は朝には上がっていたが霧が発生していた。
まさかここで雲海が見られるとは思わなかった。
昨夜はFFヒーターが要らないどころか暑くて、雨のため窓も開けられないのでかなり寝苦しかった。
今朝は昨日ここの売店で買っておいただし巻サンドを頂いた。悪くないが若干マーガリン臭いかな、という感じだった。鹿児島市内のスーパーで買ったタンカンは美味かった。九州はどこもふんだんに安くて美味いミカン類が売っていて素晴らしい。
今回の旅はキャンペーン中ということもありPayPayでの支払いが多い(良くて3等ばかりだが)。現金のみという店もけっこう多いので先ずは近くの郵便局で足りなくなってきた軍資金を下した。
それからエルのガス抜きにとちょっと走ったところにある「向山自然公園」に散歩に行ってみた。
月曜の午前中ということもあり我々の他には公園整備の作業員さんたちのクルマしか停まっていなかった。素朴な公園で散歩コースという面では少し物足りなさそうなエルだった。えらい急坂の草っぱらがあるなと思ったら草スキー場とのこと。
公園を後にし、薩摩川内の中心へとコンパスを走らせた。どこかでランチをと思ったがピンとくるところが無いので「川内とれたて市場」に行ってみた。「とれたて」とか「市場」などのフレーズが付くと何かわくわくしてしまう。
レストランには外席もテイクアウトも無かったので、市場で寿司を買って外のテーブルで食うことにした。びっくりするほど新鮮とまではいかなかったが、地元に比べると安い。
ここでも地元のおばあちゃん二人組から声をかけられたエルブレだった。関東と違って犬を連れて出かけているのをあまり見かけないせいか、珍しくてついかけてしまうのかもしれない。あるいは与論出身のエルブレに九州のソウルを感じて思わず、なのかも。ちなみにおばあちゃんたちは最新型の黒のクラウンを運転して颯爽と去って行った。
ここは甑島へ渡るフェリーの乗り場でもあり、ターミナルビルの方がキレイそうだったので行ってみた。
ターミナルの裏手にはテラスと広い芝生の庭があった。
散歩も好きだがこういう場所でただひたすらのんびりするのも大好きなエルはかなりお気に召した様子だった。
ただ座っているのも悪いからと奥さんがアイスを買ってきたが、そんなにパっとしなかった。
たっぷりとまったりした後は港を後にし、夕食の買い出しに「A-Zあくね」に寄ってみた。先ず、あまりの広さにたまげた。ほとんどアメリカのスーパーである。店舗の中の端から端まで歩くのも一苦労だ。
買い物を終えた後はさらに3号線を北上し、黒之瀬戸大橋を渡って4番サード「長島」へ上陸した。今日の停泊地は島に渡ってすぐのところにある「道の駅黒之瀬戸だんだん市場」にした。ここは道の駅くしまで出会った宮崎マダムからオススメされた駅で、とにかくミカン類が豊富で美味いらしい。さっそく店の外にこれでもかと並んだオレンジ色の中からデコポンをゲットした。東京では高級ミカンのデコポンや不知火が信じられない安さで並んでいる。
駅の上の方に「うずしおパーク」というのがあるそうなので散歩がてら行ってみることにした。
つい先ほど渡った黒之瀬戸大橋が眼下に一望出来る。潮によってはうず潮も見られるのだろうか。
コンパスを停めた場所のすぐ後ろは海だった。長い階段を下りていくと釣りが出来るようで、実際に一人竿を出していた。今回も一応エギングセットを積んできているが今のところ出番が無い。
この旅ではホワイトホースのお湯割りを飲んできたがせっかく九州に来たのだからと鹿児島市内のスーパーで仕入れた芋焼酎「おやっとさあ」を頂いた。東京で見たことのないのを選んで買ったのだが、すっきりと甘く美味い。ちなみにおやっとさあとは「お疲れさん」の意味らしい。
A-Zで買った刺身は甘くて美味かった。こちらの旬は鯛類などの白身系のようだ。甘い醤油は使用せず、「道の駅川辺やすらぎの郷」で買った知覧茶塩で頂いた。他のオカズも期待以上に美味かった。A-Zはヨーグルトなどはさほど安くないが、こういう惣菜系は安くしかも美味い。ガソリンや日用品は多少高くても、食料品が安いのでトントンなのかもしれない。
おやっとさあをグイグイと呷り気持ちよく眠りについた黒之瀬戸の夜であった。
本日の走行距離:79㎞