2022 早春の九州一周旅 第八日 奇遇な出会いは旅の醍醐味のひとつかもしれない

道の駅 くしま」の朝が来た。

地方都市の街中だが思ったよりも静かに寝られた。

この駅のトイレはネットが繋がるワークスペースもあり、常に若者がPCを広げていたりした。今のところ今回の旅のNo.1トイレだ。

今朝も連日のお茶漬けだ。また昨日ここの物販コーナーで買ってみた高級みかんのせとかを食べてみたが、期待したほどの味ではなかった。きよみ+アンコール+マーコットというだけあって、欧米の味が強い感じがした。

昨夜はキャンピングカーが他に3台ほど停まっていたが、その中の地元ナンバーのキャブコンのマダムがツカツカとコンパスに近づいてきて声をかけてくれた。今のキャブコンの前にコンパスと同じハイエースワイドミドルベースにワンコ4匹と乗っておられたが、クルマの中で立てなくて腰が痛かったから乗り替えたらしい。うちの屋根裏部屋を見て、「こんなのあるの知らんかった」とおっしゃっていた。残念ながらワンコはひとり旅立たれ、今は3匹のためにバンクベッドスペースをワンコ専用とし、全員分のベッドとトイレがそこに用意されているらしい。やはりバンコンと違ってキャブコンはスペースに余裕がある。

マダムに近場の道の駅や道路について色々と質問していたら旦那さんも合流してきた。我が家と違ってご夫婦お二人とも細く、旦那さんはマスクをしたお顔があのねのね清水にクリソツだった。コロナも落ち着かないので今回は近場に遊びにということで、我が家と同じく昨夜はここで寿司をつまんだとのことだった。旦那さんは56歳で早期退職されてからキャンピングカーライフをスタートされたらしく、その後何やら起業もされたらしく我が家よりも10年くらい先輩なご夫婦のようだった。

4人でしばらくおしゃべりしていたらエルブレも「仲間に加えろ!」と騒ぎ出したので降ろしたら、ブレアはいつものことだが珍しくエルも旦那さんに甘えていた。その後もずっと会話の輪に加わっていたエルブレだった。

ブレアがクルマ酔いするということで湯布院や高千穂峡のワインディングは諦めた旨を話したら、「道が整備されているから全然大丈夫だよ」と言われた。佐多岬や阿蘇はどうですか?と聞くと、これまた「全然オッケー」とのこと。おそらく道幅や路面状態を言っていて、うちが効きたいのはカーブやアップダウンの方なんだけど。。まあでも3日目以降はノーリバースが続き、ここ数字はヨダレも無くアゴが乾いているブレアなのでもしかして何とかなるかと思えてきた。

他にもオススメの道の駅や道路を聞いて、かれこれ1時間近くも楽しくおしゃべりした後でお開きにした。こういう出会いがクルマ旅の楽しいところだ。

他所様にここまで甘えるのは珍しい

道の駅くしまを後にし、448号線を西へ進んでいくとやがて鹿児島県に突入した。与論出身のエルブレにとっては一応は里帰りとなった。

県境を越えたすぐの、住所で言うと志布志市志布志町という早口言葉のようなところにテラス席ペット可のカフェがあるようなので寄ってみた。

ウミエルリゾート」さんだ。白いオシャレな建物の目の前には国道とエメラルドグリーンの海。山側にはJR日南線が通っている。アイテム的には七里ヶ浜と似ているが、雰囲気はまるでハワイだ。

ため息の出るほどのいい所だ。

一組限定のペット可テラスは柵で囲われていて中ではリードを外してフリーに出来る。

ただでさえカフェ好きなのにこんな素敵な空間でのんびり出来てエルはご満悦だった。ブレアも暢気にうたた寝していた。犬連れには最高のランチ休憩場所だろう。皆さん、お近くにお越しの際は是非。

ウミエルバーガー+オーナーご厚意のサービストッピング
有頭エビタルバーガー

肝心のランチだがウミエルバーガーと有頭エビタルバーガーを頼んだ。共にかなりデカく食べるのに若干苦労するが、味は最高だった。

オーナーはISSAを礼儀正しくしたようなイケメンで、話をしていくうちに何と我が家のすぐ傍の大学のご出身と聞いて驚いた。鹿児島まで来てそんな出会いがあるとは世間は狭い。

店内もオーナーこだわりのインテリア
オーナーはトライアスリートでもある

さらに驚いたのは、我々のすぐ後に来た一見地元のラガーマン風の青年だ。私が道産子だとオーナーに話したら、「え、あの方も北海道ですよ」とその青年を指すではないか。近くの温泉のサウナで知り合ったばかりらしいが話を聞くと彼はラガーマンではなく、江別の養蜂家だと言う。確かに駐車場には懐かしき札幌ナンバーのクルマが停まっている。

しかもこの青年、旅行でここに来ているのではなく、毎年冬の間はここで暮らしているらしい。蜂とともに。トラックに大事な蜂たちを乗せて2日間くらいで江別から志布志まで津軽海峡を除いてほぼ陸路で来るというのだから驚く。長距離トラックの運ちゃんたちにも半ば呆れられるらしい。彼だけがこんな大変な思いをしているのではなく、北海道の養蜂家は皆冬は暖かいところに蜂を連れて移動しているのだという。私の地元の傍にも彼の師匠が居るらしいが、昔は近所に養蜂場があるなんて聞いたことなかった。田中養蜂場さんには蕎麦のハチミツなど珍しいのがたくさんあるようなのでご興味のある方はぜひチェックしてください。

ウミエルリゾートさんだが、オープンして半年後に忌まわしきコロナの世になったらしく、今日まで大変な日々を過ごして来たそうだ。「・・今年の夏は忙しくなってくれるといいんですけどねぇ」と美しい海を見ながらつぶやいたイケメンオーナーだった。今最も必要なのは「日常」だろう。

そんなコロナ禍にもめげずカフェの横に現在キャンプ場を建設中とも言われていた。ついでに二台分ほどRVパークなんかいかがですか?と軽く言ってみたらフムフムと興味を持たれたオーナーさんだった。どれくらい初期投資がかかるのかわからないが一考の価値はあるのではないだろうか。

もしも本当にRVパークがオープンしたら絶対また来ます、と別れた。楽しい時間を有難うございました。

ウミエルリゾートからすぐ近くにあるとオーナーさんから聞いた「国際の森」とやらに寄ってみることにした。国道から右に逸れ山道に入ると、来たことを後悔するほどの登りかつクネクネ道だった。ブレアを鼓舞しながら何とかめげずに進むと、着いた場所はたしかに来た甲斐のある絶景だった。

さて今日の停泊地だが、溜まったゴミの処理もあるのでRVパークに泊まることにした。どこか北海道っぽい田舎道をしばらく走った先の肝付にある「RVパークやぶさめの里総合公園」だ。

流鏑馬が名物のようで、あちこちに弓をモチーフにしたものがある広大な公園の中に「高山温泉ドーム」という温泉施設があり、一角に4台分のRVパークが設置されている。

電源は100Vの他に、EV用の200Vも用意されていた。最初受付で「200Vも使いますか?」と聞かれて意味がわからなかった。

さて温泉だが、シャンプー類すら置いていないのだが310円という信じられない安い値段で入れる。無色のさらりとした湯で気持ちよかった。

昼間のバーガーでかなり満腹していたので夜は軽く、道の駅くしまで買ったブリのあら煮と鶏の炭火焼きを頂いた。今宵は外部電源ありなのでバッテリーを気にせずに電子レンジを使えた。どちらも美味いのだが、いかんせんちょっと塩っからすぎて不本意ながら残してしまった。宮崎は濃い味なのだろうか。

宮崎県民の血圧の心配をしつつ肝付の夜は静かに更けていったのだった。

この日の走行距離:47㎞

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