5月31日(金)
「道の駅あっさぶ」の朝が来た。
予報通り夜中は多少ポツポツと屋根を打つ音が聞こえたが、概ね静かだった。
夜は静かでトイレ棟もキレイで言うことない道の駅だ。
西側に広い公園があるので行ってみよう、とトイレ棟のスロープを下りていると、足元に10cmくらいのデカイ毛虫が居て一気に目が覚めた。昨日、松前のナダルも言っていたが、今年の北海道は毛虫が敵なのだろうか。2年前はクスサン(デカい蛾の一種)だったが。。
道の駅の隣にある「水の環境公園」はよく整備されたキレイな公園だった。
こういうのがあると犬連れには非常にありがたい。
あれ?昨日は確か傍に停まっていたクルマがいつのまにかこちらに居る。鮎釣り師の倍くらいありそうな長い竿を立てているが、何をしているのだろうか。
おお、これは、
見事な藤棚だ。
これは鬼も迂闊に近づけないだろう。
腹も減ってきたしエルも満足したっぽいので、そろそろ駐車場へ戻ろうか。
今朝は、昨日ここのパン屋で買ったパンを頂く。あれもこれもと、ちょっと買い過ぎたか。
どれも美味くてペロっと平らげてしまった。それにしても焼きそばパンというのは、どうしてこうも悪魔的に美味いのか。
さて、北海道はゴミが捨てにくい、というのは今や車中泊erたちにとって厄介な常識として刷り込まれているが、かつて北海道開発局が「エコ捨て運動」と称する活動を行っていて、こちらのサイトでも紹介されていた。幾ばくかの料金を支払えばゴミを引き取ってくれる道の駅や施設を確保するという社会実験だったのだが、現在はその活動も終了し各施設の個別の取組に移行という、要するに「丸投げ」状態らしい。上記のサイトでも「エコ捨て運動のその後」を紹介してくれているが、それも昨年の夏の記事のようなので2024年現在どうなっているのかは不透明だ。
それでも貴重な情報には違いないので不透明な部分も含め、昨日のHoに続いてグーグルマップにポチポチと登録してみた。
地図にしてみるとけっこう偏っていて、道北や日高や札幌周辺などスッカスカなエリアも多い。登録したところも現在受け入れているのか事前に電話での確認が必須だろう。北海道は広いので、わざわざ期待して行ってみたら「もうやってません」とあっさり拒否されるのは耐えがたい(前回の道の駅そうべつ情報館iでやられた)。
ちょうど今居るここの駅も受け入れていると書かれていたが、いかんせん2022年の方の情報だ。どうかなあと思いつつOPENと同時におそるおそる職員に尋ねてみたら、
有難いことに、継続されていた!
可燃ごみ袋は40ℓで110円で、
不燃ゴミはあいにく在庫が切れていたようで「タダでいいですよ♡」と言ってくれて普通の白い袋を渡してくれた。スタッフのお姉さんたちが女神に見えたのは言うまでもない。
まださほどゴミはたまっていなかったので袋に余裕がありすぎてもったいなかったが、捨てられる時に捨てておかないと大変なことになる。
昨日の買い物したスーパーの横で洗濯をし、
オカモトで給油をして再び日本海追分ソーランラインへ戻って北上を開始した。
さて今日はどこに行こうかと地図を見ると、「シラフラ」なる観光地がこの先にあるようなので行ってみることにした。
駐車スペースに着いた途端、雨が落ちてきた。Yahooを見るとちょっとしばらく止みそうもないので、一旦撤収して昼飯にすんべとすぐ先の乙部の町へ向かった。
最初に行った店はわけのわからない臨時休業だったので、
ほとんど隣にある「たごまる」さんに行ってみた。
メニューを見るとずいぶんとリーズナブルな店のようだ。
どれを食べようか悩みに悩んだ結果、わらす定食とさがな定食をチョイスして待つことしばし。
やがて運ばれてきたお盆を一目見た瞬間、冗談抜きであまりの驚きで目が飛び出そうになった。いや、おそらく実際に何mmか飛び出たと思う。
一体全体、何が起きた?
いくらなんでも、、やりすぎでしょ。ここって、オモウマい店だったの?
丼のサイズのちょうど2倍の高さのご飯。いーーや、日本昔ばなしに出てくるヤツでしょ、これ。
これぞまさに伝説のチョモランマ。実際に見るのは初めてだ。
何の前知識もなく来たので、心底驚いた。
さすがに還暦間近の夫婦が食える量ではないので、食い始める前にコンパスへ戻り、
レンジもOKのポリ袋を持ってきて、ひとり分の白飯をそっくりそのままテイクアウトにした。
チョモランマ飯を二人でシェアし、ようやく頂きますとなった。ご飯にばかり目を奪われたが、よく見るとオカズも大盛りだった。わらすの方はハンバーグにエビフライ、さらにデカい唐揚げが2個も付いており、さがなだってホッケとサバがまるまる1匹ずつ付いてさらにサバの刺身まで付いている。もちろん味も全て良いのだが、途中からは平らげることに精一杯で最後の方は味も何も無かった。これが850円とは、、、58年生きてきた中でこんなにもコスパの良いメシは見たことがない。
ちなみにけっこうなお婆さんのお客さんは、中華飯をペロリとたいらげていた。。。
膨れに膨れた腹をさすりながら、店を出て、
雨も上がったので、再びシラフラ見物に戻って来た。お隣は何かの撮影班のようで、「晴れ間を待っているのだが天気に恵まれないので今日は諦めですよ」と嘆いていた。自然相手の商売はやはり大変だ。
さて我らは駐車場から坂を下りて海岸を目指す。
海岸に下りて先ず目に飛び込んで来たのは、「くぐり岩」だ。
浜のあちらこちらにあの撮影班のものと思しきブルーシートに覆われた物体が置かれていた。
ちょっと南の方へも歩いてみよう。
シラフラというのは要するに白い断崖のことで、これが500mも続いているのがここのウリだそうだ。
久しぶりに海岸を歩いて嬉しいのか、エルブレははしゃいでいた。やはり島んちゅの血が騒ぐのだろうか。
せっかくのロケーションの中、重機が入っていたのがちょっと残念だった。
ではそろそろ戻ろうか。
駐車場に戻ると撮影班は昼寝をしていた。後日ここを訪れた他の方の情報によると、浜辺での撮影が行われていて、そこに何とあの人気女優の波瑠さんが居たらしい。それは、、見てみたかったなあ。
ふたたびソーランラインに戻って北上する。
途中の「道の駅ルート229元和台」はゴミ捨て受け入れということになっているが、実際のところどうなのか今後のために確認に寄ってみた。結果、今も有料のゴミ袋にて受け入れているとの回答を得て、感心感心。
さらに北上すると、親子熊岩という奇岩が現れた。
おお、確かに親子の熊に見える見える。
さらにちょっと行くと、
海の向こうに奥尻島がクッキリと見えた。寅さんはこんな島にまで渡って商売していたな。その時のマドンナは伊藤蘭ちゃんだっけ。
さらにずんずんと北上し、
せたな町に入った。
札幌の高校に通っていた時、このせたな町出身の同級生が居た。ここの中学を出た後、札幌の親戚の家に下宿しながら越境入学してきた彼は元気にしているだろうか。当時はせたななんて地の果てのイメージで一生行くこともないのだろうとボンヤリ考えていたが、東京に住む今になってさくっと訪れることになるとは。しかもこのせたな町、思っていたよりもでかい町だった。
「大津牧場直売所 ひそっぷ」に寄って評判のソフトクリームを頂いた。やはり牛乳が良いと変な甘さもなく、スッキリとして美味い。
再び海沿いのソーランラインに戻り、さらに北上する。
ようやく到着したのは、
「道の駅よってけ!島牧」だ。今宵はこちらでご厄介になることにする。
駐車場には傾斜があったので、久々にレベラーが登場した。
夕食は、昼間のオモウマい店でテイクアウトしたカツカレーをシェアして頂く。これまた750円だがかなりな量で、二人で一個で十分すぎるほどだった。カレーも人気があるだけあって、味も良かった。
来てから知ったのだがこの島牧というところ、海沿いの癖に過去にやたらと熊の目撃情報が多い土地らしい。夜の散歩はガサガサ!と音がしないかと怯えながら何とか終えた。こういうところだと車中泊erが適度に居てくれた方が心強いのだが、うちの他には4台くらいと静かな夜になりそうだ。
本日の走行距離:153km