いよいよ翌週に迫る入院の憂さを晴らすべく、ふらっと1泊の旅へ出かけた。
目的地は東伊豆で東名から小田厚に乗り、最初の休憩を小田原でとった。
さらに小田厚を進み西湘バイパスへと入りたいところだが、よくわからんが集中工事とやらで小田原西で下りて下道を行かないといけなかった。
案の定早川交差点で右折待ちの渋滞に出くわしたが、平日の昼ということもあり信号3回くらいで無事右折出来た。土日には絶対通りたくないものだ。
海沿いに出て真鶴道路(今は真鶴ブルーラインというのね)を通って135号を熱海へ向かった。東伊豆方面に行く時はいつも真鶴道路は使うが次の熱海ビーチラインはケチって国道を選ぶ。今回もそうしたが、昨年7月の土石流の影響で伊豆山手前で片側交互通行のため通過にけっこう時間がかかった。ケチらずにビーチラインを行けば良かったと後悔した。ここ以外にも複数箇所の交互通行があり、思っていたよりも時間がかかり少しイヤな予感がしていたら、やはり網代のあたりでブレアがリバースした。紀伊半島や小豆島でもけっこうなカーブを平気な顔してクリアしていたのでもう克服したとばかり思っていたが、甘かったようだ。旅の初日のせいなのか、はたまた伊豆の嶮しさなのか。喜んでいたのもつかの間、一進一退とはこのことだ。
先代の桜も東伊豆へ行く時は宇佐美のワインディングに挑む前に手前のセブレブで休憩して気合を入れていたので今回もそうするつもりだったが、網代で吐いたのでもういいかとそのまま進んだ。宇佐美はなんとかクリアしたブレアだったが昔のようにヨダレが出ていたので、当初の予定では初日は伊豆高原まで行くつもりだったが断念し、停泊地の「道の駅 伊東マリンタウン」へ大幅に早いチェックインとなった。
小田原では晴れていたが、伊東は厚い雲に覆われていた。マリーナには浮世離れしたかっちょいいクルーザーやお洒落なヨットが相変わらずたくさん停まっていた。上位わずか数%の富裕層の所有物なのだろう。運よく一山当てることが出来たら我が家もあやかりたいものだ。
海はいつものように澄んでいて、青いトロピカルな魚がウヨウヨ泳いでいた。怒られなければエギを投げたいものだ。
今夜はここの飲食店で魚でも頂くつもりなので、昼は軽めにパンを買ってコンパスでインスタントコーヒーを淹れて済ませた。
食後はちょっと早めに温泉に浸かりに併設の「朝日の湯」へお邪魔することにした。
まともに払えば1000円だがクーポンを提示すれば100円引きになる。
道の駅全体に平日の割に多くのクルマが停まっていたが、風呂は空いていてゆっくりと快適に浸かれた。手術の前に温泉には行っておきたかったのでこれで満足だ。
コンパスに戻ってエルブレに留守番のご褒美のターキーアキレスを上げ、自分にも湯上りのご褒美を上げた。うーーん、最高。
どこでもDIGAで自宅のレコーダー内の寅さんを観ながら奥さんの帰りを待つ。なんて便利な世の中になったものだ。
奥さんが戻った後はエルブレを連れて散歩に出た。マリンタウンを出て伊東市街方面へズイズイと南下してみた。
この辺りは何度もクルマでは通ったが歩道を歩くのは初めてだ。
往復で2kmくらいでカンベンしてもらってマリンタウンへ戻り、エルブレに晩御飯を上げてから我々も併設レストラン棟へ繰り出した。
最初は「伊豆太郎」にしようと思ったが、よりリーズナブルな価格と「ひもの卸問屋ならではの高品質な味と新鮮な魚料理」というコピーに惹かれ「伊豆中ばんばん食堂」をチョイスしてみた。
奥さんは刺身定食にオプションのアオサ味噌汁付きをチョイス。サービスだというゴハン大盛りにしたら、「日本昔ばなし盛り」で来た。
私は静岡限定のサッポロ静岡麦酒と、大奮発してキンメダイの煮付け単品を選んだ。
麦酒の次は、日本刀(かたな)の冷を頼んだ。静岡の花の舞酒造とのこと。キレ味すっきりで美味かった。
この店、べらぼうに美味い!というよりかは全体的に「まあまあ」という感じだった。刺身定食の食器が全てプラで学食っぽいし。和歌山の道の駅たちの鮮度に比べると残念だが、東京に近いとこんなもんか。ああ、志原海岸で食ったカンパチの新鮮さが忘れられない。
気を取り直してコンパスで飲みなおしだ。
ビンはトリスだが中身はホワイトホースで、4l入りの巨大ペットボトルから移している。それのお湯割りが最近の冬の定番である。ちなみにトリスは、オマケのアンクルトリスポアラーが欲しいがために買った。こういう酒に付いてくる非売品のチンケなオマケが大好きなのだ。
食後には道の駅の物販コーナーは全て閉店しておりツマミが何も買えなかったので、コンパスの非常食のギョニソでガマンした。
こうして静かに伊東の夜は更けていったのだった。明日はブレちゃんが吐きませんように。