愛すべき捕食者たち

コロナのおかげで約3年間お客が我が家に来ることが無かったが、このたび久々に奥さんのOL時代の先輩が来てくれることになった。何やら手芸をやりながら楽しくくっちゃべるとのことで、当然ながらそういう場合は亭主は留守がいいに決まっている。

それならばたまには一人でふらっと出かけんべと、リュックにパソコンやら水筒やら詰め込んでコンパスに乗り込んだ。

最近めっきり出動回数が減っていたコンパスだが、サブバッテリーは今まで見たことのない14.7Vというハイスコアを叩き出し絶好調のようだ。きっと今か今かと出番を待っていたに違いない。

駐車場を軽快に滑り出し、神奈川方面を目指して走った。

やがて到着したのは「県立東高根森林公園」だ。ここの駐車場は平日は無料なのでお客さんが帰るまでの間のんびりさせてもらうことにしよう。

平日の午前中なのできっとガラガラだろと思いきや、ちょこちょこクルマが停まっていた。インフォメーションセンターの建物の前には爺さん婆さんたちが集まって談笑していた。きっと毎日同じメンツで集まって毎日同じ会話をしているのだろう。クルマから犬を降ろして公園内に散歩に出かけるのもけっこう居た。うちもいつもはそうやって公園内をぐるっと一周するのだが、今日はコンパス内でウダウダ過ごすのだ。

先ずはYouTubeでやっている全日本カーリング選手権のワイルドカード枠出場を賭けた我がコンサドーレの熱い闘いを観る。危なげなく勝ち、本戦出場を決めてくれた。

そんなことをしているうちに昼飯時が近づいてきたので外に出て、腹ごしらえに出かけた。

駐車場から通りを挟んだ向かいにある「のとや」さんに入ってみた。ガラっと店内に入ると客は誰もおらず、一見ぶっきらぼうなご主人が厨房に居た。若干嫌な予感を覚えつつ「どこでもいいんですか?」と恐る恐る聞くと「どうぞー」といい感じで返って来たので少しほっとする。AWAYの初めての店の緊張感を味わいつつ、メニューを見た。

グーグルのクチコミによるとメンチカツが推されていたので、大好物のハムカツを添えたメンチ・ハムカツ定食をチョイスした。

後からもう一人お客が入ってきたが、その人の注文(とり唐揚げ定食)を聞いた後でご主人はおもむろに「営業中」の札を「準備中」にひっくり返した。我ら二人を捌くまでは新たな客を迎え入れないおつもりのようで、変わってるなと思った。

やがて定食が運ばれてきた。揚げ物は衣が薄くカリッカリで、ハムは肉厚、メンチはホロホロで美味い。目玉焼きが添えられているのも卵フリークとしては嬉しい。ウィンナーともやしの小鉢も何気ないがいい仕事をしてくれている。ご飯の量が茶碗に対してちょっと少な目なのが若干残念と言えば残念だが、現在太り過ぎでダイエット中なのでまあいいか。これで850円ということでトータルでは大満足なランチだった。ちなみにご主人は我らの定食をサーブしたところで再び「営業中」に札を戻していた。

腹も膨れたところで優雅にお茶でもしながら映画鑑賞と洒落こむ。

我がコレクションから何を持ってくるか悩んだが、選んだのは「プレデターシリーズ」だ。

シリーズの中から2010年公開の「プレデターズ」を選び、外付けブルーレイドライブに差し込んだ。

持ってきた水筒のお湯で粉末のほうじ茶を溶かし、優雅に飲みながらプレデターを観る。まさに至福のひと時だ。

この愛すべきプレデターシリーズは、シュワちゃん出演の第一作から観ているが何とも言えず面白い。何が面白いって、このプレデター(捕食者)と地球側で勝手に呼んでいる異星人が興味深過ぎる。先ず彼らは趣味、というか生き甲斐が「狩り」である。そして地球とは比べ物にならないくらいの科学力を持っている。なんせ紀元前2000年くらいから宇宙船で地球に来て人間に文明を授けるくらいだ。そんなとんでもない発達した文明を持つくせに、めっちゃ野蛮で好戦的だ。自分の体を見えなくしたり、肩からキャノン砲も撃てたりするくせに、本質的にはカラダを張ったせいぜい刃物くらいで闘うような原始的なタイマン勝負が大好きなのだ。大勢で来ればおそらく一瞬で地球くらい征服出来るだろうに、彼らはいつも少人数で来ては強い男や獣を求めてただ闘うことだけに喜びを見出す。獲物は皮を剥いで木に吊るさずにはいられないし、「こいつは強かったなあ」と思うような獲物は頭蓋骨にしてコレクションもする。実際に出会ったら失禁気絶確実だろうが、鑑賞者としては何とも愛すべき連中なのだ。

この映画、プレデターにとっては全てAWAY戦で、彼らのHOMEは一体どのような環境なのか謎に包まれているが、だからこそ色々と妄想してしまう。彼らにとって地球での闘いは成人式の意味もあるらしいが、そもそもその年の新成人全員が色々な星へ派遣されているのか、はたまた厳しいセレクションを勝ち抜いてきたほんの一握りのエリートなのか。そもそも地球に来るのは国家的なプロジェクトなのか、はたまたリーマンが有休使ってレジャーとして来ているのか、等々興味は尽きない。

2018年の「ザ・プレデター」が最後かと思っていたら、なんと昨年「プレデター:ザ・プレイ」なる新作が発表されていたと知って驚いた。しかもイマドキというか、普通に映画館ではなくディズニープラスの配信ときた。当然観たくてたまらないがディズニープラスに入るのもなあ、、。ブルーレイを発売してくれないものか。。

ちなみに昔から事あるごとにプレデターの魅力を熱く語り続けていたら、2年前に退職した際に後輩たちから贈られた記念品はプレデターのフィギュアだった。

「プレデターズ」を見終わってさあ次はとセットしたのは、WBC気分を盛り上げようかと持ってきた「ラブ・オブ・ザ・ゲーム」だ。ご存知ケビン・コスナーの野球三部作の三作目である。

だが観始めてすぐに奥さんから「お客さん帰った」と連絡が来たので、ここまでにして家路についた。

コンパスでひとりでのんびりと映画鑑賞。初めてやってみたが、実にいい。こういう使い方もキャンピングカーの楽しみ方のひとつだろう。また機会があったら来よう。

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