これぞ平成の喜劇王

今年も早いものでもう3月はすぐそこに迫っている。3月といえば今年も旅に出る予定なので、その前にオイル交換を頼みに世話になっている品川の工場へ出かけた。

リーマン当時の同期に紹介してもらった工場で、先々代のクルマの時から世話になっている。若い衆に作業をお任せしている間は、事務所で美味いコーシーを頂きながら社長と雑談タイムだ。話題は社長が入れ込んでいるゴルフもちょっとあったが、やはりどうしても本業であるクルマ関係が多い。今後EV化となるであろう業界の行く末は如何に。ここのような職人肌の自動車工場が出来ることはせいぜいブレーキのチェックとタイヤ交換くらいしか無くなるであろうと。そうなるともういっそ畳んじまうよと苦笑いを浮かべながら言っていた。少なくても子供にはもう継がせねーよ、と。どうなることやら。

そうこうしているうちに作業が完了となり、オイルが入れ替わって見違えるほどスムーズなアイドリングとなったコンパスに乗って社長に別れを告げた。次は初の車検時の予定だ。

昨年の秋の中国旅の後、なんだかんだあって洗車しそびれて年を越してしまっていて、結局今の今まで洗ってなかったコンパスを風呂に入れるべく、川崎のとある洗車場へと向かった。

お初の洗車場だが、空いていて広々としていて良さそうだ。

900円の泡コースを選択してせっせとコンパスを洗い上げた。3か月以上も洗っていなかったので汚れが落ちるか心配したが、それなりにキレイになった。さすがはズボラカラー。やはり白にしなくて良かったとつくづく思う。

さて今日も家には奥さんのお客が来ているので、夕方までぶらぶらさせてもらう。

今日も「県立東高根森林公園」でのんびりさせてもらいに来たら、平日だというのにえらい混んでいてクルマを停めるのにひと苦労だった。皆、行くところが無いのだろう。

何とか停めた後はランチだ。公園のすぐ傍のイタリアンファミレスの「オリーブの丘」に行ってみた。

ハンバーグのランチを頼んだが、まあ安いだけあってそれなりの味だった。マルシンハンバーグよりはちょっと美味い程度か。でも869円(税込み)で大盛り無料、ドリンクバー&スープバー付きなので文句は言えないだろう。

とりあえずの栄養補給の後は、公園に戻って車内で映画鑑賞だ。今回我がコレクションから選んだのはこちら、

1995年の「バットマンフォーエバー」である。

とは言ってもバットマンシリーズには特に興味は無く、実際この作品しか観たことが無い。だが私はこの作品が大好きなのだ。それは何故か。

ジム・キャリーの大ファンだからなのだ。1994年の「マスク」を観た時、頭をハンマーで殴られたほどの衝撃を受け、腹がよじれるほど笑った。一発でジムの虜となり、彼の作品を片っ端から観漁った。この1994年、1995年頃のジムは他にも「エースベンチュラ」や「Mr.ダマー」など計5本もの映画に出演してまさに飛ぶ鳥を落とす勢いだった。

どれも抱腹絶倒だが、中でも「マスク」とこの「バットマンフォーエバー」は彼の最高傑作と確信している。しかも凄いことに「マスク」は主役だが、このバットマンでの彼はいち脇役である。当然ながら主役はバットマンであり、敵役のトップは宇宙人ジョーンズ演じる「トゥーフェイス」だ。

ヒロインは美しいニコール・キッドマンであり、

ジムの作品内での本来の序列は4番目程度なのだが、演じる「リドラー」のキレッキレの怪演っぷりは完全に主役を始め作品もろとも食い尽くしている。

声の張り、カラダのキレ、セリフまわし、顔芸、全てにおいてまさに心技体完璧のキャリアの絶頂だと思う。20世紀最高の喜劇王がチャップリンだとするならば、ジム・キャリーは言わば「平成の喜劇王」と呼びたい。日本人じゃないけど。

このまま行くと一体どうなっちゃうんだろうと思っていた彼は、その後年齢を重ねるにつれ変な方向へと進んでしまった。コメディアンの癖にあろうことかアカデミー賞が欲しくなったのか、シリアス路線の作品に何本か出たのだ。アカデミーはコメディアンには厳しく、結局諦めたのかまた本来のコメディ路線に戻ったが、もう年のせいかかつてのキレを失ってしまった。

ともあれ、私の中での最高の喜劇王は間違いなくジム・キャリーだ。彼の笑いは単純に楽しいだけじゃなく、きっと認知症や精神病の予防や治療にも大いに効くのではないだろうか。辛いことや落ち込むことがあったら、1994年、1995年の彼を是非とも観ることをオススメする。

さて、洗車とオイル交換も済ませたので、後は植物たちを預ければいよいよ旅の始まりだ。

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