2026 介護の旅 Ⅲ 四日目 50年ぶりの味と再会する

7月30日(木)

四日目の朝が来た。

今朝の東京は26℃ちょいだそうだ。先週までの2週間が急激な猛暑だったが、今週は朝はそんなでもない模様。

「今日はおっちゃん居ないのー?」

最近お知り合いになった可愛らしい先輩犬(13歳)とも会え、いい朝散歩だったようで何より。

さて今日は札幌市内でいくつかの用事を粛々とこなす予定だ。急な呼び出しが施設から来ない限りは。一応施設長さんには「明日もこっちに居ますんで、何かあったら電話して」と昨日お伝えはしておいたが、はたしていかに?

めんどくさい仕事はさっさと片付けちまおうと、9時にホテルを出発し、

先ずやって来たのは、銀行だ。

昨日取って来た住民票を元に、母の口座の住所変更手続きを窓口でお願いする。対応してくれたベテラン女性行員の後ろには、初々しい兄ちゃんが二人かしこまっている。どうやら新入社員のOJTのネタにされるようだ。今時らしくベテランさんは腫れ物に触れるかのごとく、兄ちゃんたちをソフトに教えている。兄ちゃんたちもマニュアル通り?に礼儀正しく実践している。実に初々しい。すぐに辞めんなよ。

銀行の次は、とある金融機関へとやって来た。10年くらい前に母が自らの判断でここで遺言信託の契約をしたのだ。

法廷物のドラマで敵方の事務所として出てきそうなゴージャスな部屋に通された。キョロキョロと部屋の中を見回していると、母親から「・・どこ行ったのかと思ってぇ??」と素っ頓狂な電話がかかってきた。どうやら昨日別れた時に、すぐにワタシがどっかから戻ってくるとばかり思っていたらしい。役所に行って転入の手続きしてから帰るからと言ったのだが、全く理解も記憶もしていない様子だった。施設に入ると認知症がより進行すると聞く。いずれ携帯の使い方もわからなくなって解約しないといけなくなるのだろうな。

やがて担当者のお姉さんが書類を持って戻ってきて、粛々と住所変更の手続きをさせて頂いた。

まだ気が早いが、母が亡くなった後の一連の流れも一応確認させてもらい、後にした。

さてお次は、

三度目の来庁となる、札幌家庭裁判所だ。先週のウェブ面談で指示された通り、新しい住民票を事務官のお姉さんに提出しに来たのだ。帰り際に遠慮がちに「・・まだしばらくかかるのかって聞いてもいいんでしたっけ?」と下手に出ると、「特に問題は無いと聞いています」という返事だった。「だったら早くしてくれよ」と言いたいのはやまやまだったが、そこはぐっと飲み込んで「引き続きよろしくお願いいたします」とその場を後にした。

とんとんと用事が片付いていき、お次はお寺へとやって来た。対応してくれた若住職の奥様と思しき方に母の住所が変わったことと、今後お金の振込等はワタシにとお願いした。すると「・・えーとどちら様だっけか?」と大住職が奥からやって来た。父の葬儀から世話になっているが、もう齢90を超えていると聞いてはいたのであまりの元気ぶりにたまげた。頭も足腰も全然しっかりしている。母よりはるかに年上でしかも男なのに、これは一体どういうことだ?やはり御仏パワーなのだろうか。

寺を後にする頃にはもう午後になっていた。これで今日やらないといけない用事は全て終了した。施設からもどうやらもう電話はかかってこねーかな?

昼飯はあまりにも懐かしいところへ行ってみることにした。

ガキの頃に家族で何度か来ていた、

寿都名物浜チャンポンの「三八飯店」さんだ。実に50年ぶりくらいだが、当時とは建物も、もしかして場所も?微妙に違う気がする。そして平日の昼間なのに、人が並んでいることに一番驚いた。

店内に通されてもしばらく待たされるほどだった。待っている間に注文を聞かれる。

当時は浜チャンポンしか食ったことないと記憶しているが、こちらの看板メニューはアンカケ焼きそばとのツートップのようだ。やはりここは懐かしの浜チャンポンを頼んで、さらにしばし待つ間に、ある貼り紙に釘付けとなった。

・・ローディング・リチャード。。一体何者だ。3月26日ってことは、冬眠明けの熊にでもバッタリ逢ってそのまま、、、ってことかな。。

やがて席へと通されたが、なんでこんなに待つのかそこでわかった。テーブル席希望の客が多いのに、相席させないで6人掛けに一人で案内したりしてるからだ。もういい加減相席オッケーにしちゃってもいいんじゃね?と激しく思う。

この後で施設から呼び出し喰らったらやべーなと思いつつも「えーい飲んじまえー」と、黒ラベルで喉を濡らす。

そしてついに、

寿都名物と50年ぶりの再会を果たす。いやー、懐かしいビジュアルだ。味も懐かしい。。

要するにあっさりとしたシーフードラーメンなのだが、実に味わい深い。なんともノスタルジック。

浜チャンポン最大の特徴はこの丸ごと一杯入ったイカだが、ガッツリ火が通っていて噛み切るのが至難の業だ。昔はもっと簡単に食えたような?

周りを見ると7割くらいの人はアンカケ焼きそばを頼んでいたが、浜チャンポン派の人たちを見るとやはりイカと格闘していた。とりあえず次来る時には焼きそばの方にしてみよう。

昼飯を食い終わっても施設からは何も言って来ないので、すっかり安心して、

無料送迎バスに飛び乗って立ち寄り湯に繰り出すことにした。

ていね温泉ほのか」でザブンと湯に浸かってこれまでの疲れを癒した後は、

札幌中心部へと戻り、奥さんの指令に従ってスイーツ土産を購入してこの日も無事終了した。

ラストナイトはもうどうでもよくなって、

セコマナイトとした。

明日はもう午前中には空港に移動してただ帰るのみだ。

今日の歩数:13,672歩

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