5月29日(水)
「合浦公園」の朝が来た。
雨は思っていたほどは降らず、助かった。
クチコミ通りの静かな公園だった。
全員朝のトイレだけささっと済ませ、朝飯前に10分ちょっと移動する。
お、見えてきた。
津軽海峡フェリーの青森港に到着した。さあ朝ごはんを頂きましょう。
相変わらず素朴で美味かった。
しばしまったりした後で、乗船手続きを済ませ、
乗船前の散歩に出た。
これから乗り込むブルードルフィンが見える。
散歩を終え、
いつものように3点セットをダッシュボードに置き、乗船待ちの列へとついた。
今回もエレベーターのすぐ傍ということで、ほぼ全てのクルマを見送り、最後の順番での乗船だった。
レンタルカートにエルブレを押し込み、
プライベートドッグルームに入ったところで、ようやくほっとする。
クルマを停めてからエルブレをカートに乗せ、荷物を全て持ってエレベーターに乗り、鍵を受け取って部屋に入るまでの一連のミッションを限られた時間内でこなすのはいつもながらに慌ただしい。
一息つく間もなく、シャワーを頂きに行く。
女子は焦る必要もないようだが、男子はすぐにトラックドライバーたちがどっと押し寄せるので混む前に行かねばならない。急いで行った甲斐もあり、まだ誰も使用していないカラリと乾いた言わば「口開け」ブースに入ることが出来た。
さっぱりしたところで昼飯を頂くことにする。
じっくり選ぶ暇も無かったので、私はフェリーターミナルビルの売店で買った幕の内弁当を頂き、
奥さんは船内の販売機で売ってるチーズドリアという、ショボイメニューと相成った。
今日は晴れの予報で波も今のところ大したこと無さそうだが、最大9mもの風予報が出ている。
そのせいかこれまでで一番というくらい横揺れがおき、ブレアがビビる、というか若干鬱気味な表情だった。
エルは幸いにして何も気にせず昼寝をしていた。
鬱のブレアもやがて気にしなくなり、スヤスヤと昼寝するようになった。
やがて船は無事函館港に入り、2年ぶりに北の大地に上陸した。
函館に着くと先ず目に入ってくるミントグリーンの建物を過ぎ、
オカモトで給油をし、
函館ICから無料の函館江差道に乗って松前半島を目指す。
終点の木古内からは海沿いの国道228号をひたすら走る。
さて、北海道に上陸したからには前回も立ち寄り湯関係でお世話になった情報誌「Ho」を何はなくとも買おうと函館からコンビニが出てくる度に寄ったのだが、どこにも売ってない。毎月24日発売のはずなので、5日後くらいで売り切れるはずはない。
その後も国道228号沿いのコンビニにしらみつぶしに寄るが、全く売ってない。いったいどうなってんだ。
ついに6、7軒目くらいのセコマでようやく見つけることが出来て、文字通りHoっとした。
さらにしばらく松前半島を南下し、ようやく本日の停泊地である、
「道の駅北前船松前」に到着した。ここは二年前に北海道最後の夜を過ごしたところだ。
北斗から木古内あたりまではスカっと晴れていたが、ここは分厚い雲に覆われていた。またちょうど干潮なのか、海は海底がところどころむき出しになっていた。
エルブレに食べさせた後で、松前の町へとくり出した。もちろんお目当ては、前回訪れて感動した「レストラン矢野」さんの名物「海苔だんだん」だ。
2年ぶりに訪れるのでワクワクしながら店に辿り着くと、ん??なんか様子がおかしいな。
げげ!シャッター閉まってる!? 定休日は今日じゃなく明日木曜のはずだぞ??
本体の温泉旅館の方のフロントに駆け寄り、お姉さんに「レストラン休みですか!?」と泣きながら尋ねると、
「今日団体さんが入っちゃってるので、一般のお客様は入れられなくって・・」
と、まさかの展開。
「そこをなんとか!!せめてテイクアウトだけでもおねげえします!!」とお姉さんの足元にすがりつくと、「ちょっと厨房に聞いてきます」と奥へ消えて行った。
せっかくこんなとこまで来たけど、ダメだったらセコマだな。。と諦めかけた瞬間、お姉さんが戻ってきて「テイクアウト大丈夫ですよ♡」と言ってくれた瞬間、まさに後光がさした。
頼んだのは名物海苔だんだんと、前回近くの席にひとりで来て座っていたオッサンが新聞を片手に箸でズルズルと啜っていたのがたまらなく美味そうに見えて「次回は食うぞ!」と2年間心に抱いていた松前漬けパスタだ。
コンパスへ戻る途中にセコマで買ったクラシックの限定と共に頂く。海苔だんだんは安定の美味さだが、ほんの少し今日は醤油が多く感じた。だが名物の岩海苔の味はやはり絶品だった。パスタの方は和風で想像以上に美味だった。やはり味の決め手は矢野の女将さん特製の松前漬けだろう。絶妙に甘みを抑えてあるから実に美味い。出来れば店で出来たてを食いたかったが、まあ満足出来た。
明日からは松前から北上してそのまま日本海側を巡るつもりだが、はたして何が待ち受けているのやら。
本日の走行距離:114km (フェリー:110km)