2022 早春の九州一周旅 第二十一日 玄界灘のイカと絶景を存分に味わい、夜はななななななのゆで疲れを癒す

道の駅松浦海のふるさと館」の朝が来た。

外に出ると、目の前に超大型車が10台分くらいの駐車スペースを使って停まっていてたまげた。

エンジンは切られていたので、外に出るまで気づかなかったのがせめてもの救いだった。本来はNGなのだろうが、これだけ長いと大型スペースにも余るしどうすりゃいいんだ?とドライバーさんも言いたくなるだろう。どこかで休憩を取らないと余計な事故を起こす危険性もある。ある程度は仕方ないことなのだろう。

昨日はこの広大な芝生広場が犬連れに最高と思ったが、ふと立て看板を見ると「ペット禁止」となっていてビックリした。ただここに入らなくても外側に散歩するところはあるのでそちらを使った。

今朝は駅の隣のセブレブまで散歩がてら行って買った肉まんを朝食に頂いた。

そろそろこの旅も終わりに近づいてきたので帰りのフェリーの予約をと昨日「はな一」で阪九フェリーのサイトを覗いたら、ウィズペットルームの空きが明日しか無かったので慌てて予約した。よって明日の夕方には新門司へ行く必要があり、観光出来るのも今日と明日の昼間だけとなる。そうなると今宵の停泊地をどうしようかと地図を見ると、ここ松浦から福岡の宗像までの海沿いには道の駅がまるで無いことに気づいた。内陸まで行けばいくつかあることにはあるが、行きたいコースではない。となると後はRVパークを探すしかないが良さそうなのがいくつかあり、その中の一つが運よくネットで当日予約出来た。

今夜の宿も無事確保出来たところで今日も張り切って観光に出かけた。国道497号を東へ向かい、やがて長崎に別れを告げてついに佐賀県に突入した。

さらに204号を北上し、浜野浦の棚田というのが左に見えたので寄ってみた。昨日の春日の棚田と違い、今は菜の花の黄色一色だった。ただここは恋人たちのデートスポットになっているようで「恋人たちの聖地」と恥ずかしい看板が立ってて妙にキラキラしていて、年寄にとってはかなり居心地が良くないので早々に立ち去った。

204号をさらに北上し、県道301号に入ってズンズン進んだ北端の波戸岬に着いた。ナビ通りに行くと最後に有料駐車場に導かれそうになったが、すぐ隣に無料があったのでそちらへ停めた。

岬の先までは歩いて10分くらいかかるようだが、カキ小屋で焼かれるイカやらカキやらの香ばしい匂いを嗅いでしまい腹がぐーと鳴ったので歩くのは止めにして、ランチへ向かうことにした。

204号へ戻って名護屋大橋を渡るとそこは全国のイカ好きの憧れの地である呼子である。ついにここまで来れたと感無量だ。聖地だけに新鮮なイカを食わせてくれる店はいくつもあるようだが、今日のランチに選んだのは呼子大橋を渡った加部島にある「いか道楽」さんだ。

エルブレにはいい子でコンパスで待っていてもらい、いざ出陣。ここも「おにぎりあたためますか」で昔紹介された店で、人気店らしく平日なのにけっこうな賑わいだった。

イカの指定は不可らしい。アオリだといいなあ。

いか活造り定食といか三拍子定食をチョイスしてワクワクしながら待つ。

先ず二種類の塩辛が出てきた。美味いが日本酒が飲みたくなってしまうではないか。

気になる醤油はこれまでで一番関東寄りな感じでほっとした。九州の中では佐賀が東日本の人間に一番フィットするかもしれない。

ついにメインディッシュたちが運ばれて来た。

気になる活造りは残念ながらヤリイカだったが透き通る身が美しい。ゲソをピクピクさせながらこちらと目が合ってしまう痛々しさ。ちゃんと全部食ってやるから安心して成仏しなさい。肝心の味だが、ヤリだけにイカの甘さは少ないがコリコリの歯ごたえが楽しい。三拍子定食の刺し盛りのイカはおそらくアオリで、ねっとりと甘くて美味かった。揚げたての天ぷらも最高だ。

少し間を置いて熱々のイカシュウマイもやって来た。こちらも甘くてイカの香りも最高だった。

活造りのゲソとエンペラは一旦回収され、天ぷらに生まれ変わってまた登場。塩を少し付けると最高に美味い。

盛りだくさんのオカズに対しご飯がアンバランスに少ないのでお代わりをお願いすると、まさかの別料金(100円)だったが構わずオーダーした。けっこういい値段を取る定食なので、お代わりくらいはサービスして欲しいものだがいかがなものか。

ただの輸入オレンジだと言っていたデザートだがすごく良いお味だった

大好きなイカをたらふく頂いて大満足で店を出ると、これまたまさかの雨降り。今朝の予報ではそんなことは言ってなかったな。

Yahoo天気によると30分くらい待つと1,2時間は止むと言うので、本土に戻って「道の駅桃山天下市」で少し晴れ待ちすることにした。ここはすぐ隣に秀吉の朝鮮出兵の拠点となった名護屋城跡があるので、停泊しつつ観光してみたかった場所だ。しかしクチコミ通り、駐車場は初心者ゲレンデ並みの緩斜面となっていてとても車中泊出来そうにない。しかも雨となったので残念ながら今回は雨宿りのみとなった。また次の機会のリベンジ候補の一つだ。

「zzzz」
「zzzz」

例によって奥さんが物販のお菓子を物色している間、駐車場でエルブレと10分くらい熟睡してしまった。やがて予報通り雨が止んだので道の駅を出発し、204号を東へ進んだ。さらに382号から北に逸れてしばらく行ったところに次の目的地があった。

七ツ釜だ。ようやく散歩観光が出来ると張り切るエルブレだった。

特に前知識も無くここへ辿り着き、貸し切り状態の道をずんずん先へ歩いて行くと、

素晴らしい絶景が待っていてくれた。

遊覧船「イカ丸」

国の天然記念物で七つの洞窟と削られた玄武岩の景勝地である。岩の模様が見れば見るほど珍しい。

船越が今にも走ってきそうなモロ土曜ワイド劇場な崖もあった。

先ほどの雨が嘘のように晴れてしかも貸し切りの絶景を思う存分堪能できた。

七ツ釜を出てしばらく行くと唐津市内に入り、虹の松原線を走ってみた。両脇に松が並ぶ気持ちの良い道を3kmほど走った。

次は唐津を一望できる鏡山展望台に行ってみようと思ったが、地図を見るといろは坂ばりのヘアピンの連続だったのであっさり止め、今宵の宿へ向かうことにした。

途中、夕食を調達しに「マリンセンターおさかな村」という直売所に立ち寄ってみるとこれが大当たりだった。

さらに、同じ敷地内の「いちごの森」さんを覗くと明日の朝食に良さそげなタマゴサンドがあったので買うと、なんとお姉さんがフルーツサンドをオマケに付けてくれたのだ。閉店間際に入ったようで、しかも我々が物欲しそうにフルーツサンドをジロジロ見ていたせいだろう。お姉さん、ご馳走様でした。

買い物も無事済ませたところで、いよいよ本日の最終目的地に向かった。

今宵お世話になるのは、「鳴神温泉ななのゆ」に併設されたRVパークだ。

このRVパークは我が家初の「smart」で、予約もネットでチェックインもスマホのQRで機械相手に行なうイマドキの施設だ。だがいきなりのトラブル発生で、QRコードをかざしてもいっこうにピッといわない。QRの大きさを変えても、端末を変えてもまるでダメ。ラチがあかないので24時間対応のところへ電話をかけ、言われたとおりに機械を開けてブレイカーを切って再起動させたりと四苦八苦した挙句にようやくチェックインが完了して電気が使えるようになった。実に到着してから40分はかかっただろうか。smartでもなんでもない。

この広さを独り占め

チェックインには手こずったが、このRVパークの駐車スペースは異常に広い。コンパス1台で使うにはもったいないくらいで、トレーラーやアメリカンフルサイズのキャンパーでも大丈夫そうだ。

併設のななのゆは17時以降は440円で入れて、ヌメヌメした湯が最高に気持ちよかった。あまりの極楽気分のせいか、湯舟に浸かりながらついつい「ななななーななななー、ななななななのゆ」とジョイマンフレーズを自然と口ずさんでしまった。

今日はゴールドスターが買えなかったので初めてアサヒザリッチを風呂上りに頂いてみたが、苦みとコクが深くて美味かった。

昼間の雨が嘘のように空は晴れ、夕陽が美しかった。

マリンセンターおさかな村」で調達した夕食の面々。唐津産のサワラの刺身は新鮮で美味かった。普段東京ではサワラは刺身では食えないので感動した。アオリの寿司もサーモン巻も実に美味かった。平戸のカマボコの残りも合わせ、これまたおさかな村で買った佐賀が誇るブランド焼酎「魔界への誘い」でグイグイと流した。

明日はいよいよ九州最終日、一抹の寂しさを酒で紛らわせながら唐津の夜は静かに更けていった。

本日の走行距離:112㎞

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