コンパスが納車されて一年経過

昨年夏にコンパスが納車されて、晴れて一年が経過した。

その間、秋には山陰山陽紀伊半島を周り、今年の春には念願の九州を一周した。

伊根
小豆島
白崎海洋公園
すさみ
潮岬
太地
奥伊勢
伊勢
耶馬渓
鹿児島
長島
崎津
阿蘇
長崎

その他にも短い旅をちょこちょここなし、1年間の総泊数は54回であった。

走行距離はそれほどでもなく1万キロを少し超える程度だった。普段は買い物くらいで、出動しない日も多いのでまあこんなものか。

1年間乗ってみての雑感を以下に書き連ねてみたい。

ハイエース ベース部分について

  • 2700ccのエンジンは思っていたよりは静か。登坂以外はあまり気にならない。
  • 最初は車幅と高いアイポイントに慣れなかったが、すぐに気にならなくなった。
  • 想像していたよりもスムーズに走れる。
  • エアコンが聞いていたよりもよく効く。
  • ユーアイビークルのリアスタビとショックのおかげか、長旅もそんなに疲れない。
オレンジの憎いヤツ
  • エンジンの熱は想像以上で、センターコンソール位置から二列目の床にかけてエンジン停止後はまるで床暖房。冬は暖かい。
  • 2ndに落としてもエンブレが効かず、下り坂は恐怖。

キャンピング架装部分について

  • 旅の電力事情は、屋根のソーラーパネル一枚と走行充電でほぼ間に合う。電力の使い途は、点けっぱなしの冷蔵庫・FFヒーター・電子レンジ・PCとスマホの充電くらいで外部電源は無くても問題なし。
  • エンゲルの40ℓ冷蔵庫は容量も冷え具合も充分。目盛りを上げると冷えすぎて飲み物が凍るくらい。
エンゲル冷蔵庫
  • FFヒーターは燃費も良く一酸化炭素中毒も問題なし。ただ温度設定が出来ず風量調整のみなので微妙な調整が難しい。
  • キッチンは結局一度も使わずで、シンクはグラス類の収納スペース、給水排水タンクは取っ払ってそこをパントリーとして使用中。
  • 電子レンジは電気を食うので一度に30秒程度の使用にとどめてはいるが、エルブレのご飯や人間のパックご飯を軽く温めるのに非常に重宝している。
  • 三列目以降の両側収納スペースは、荷室が埋まっている状態だと非常に開けづらくあまり有効に活用出来ない。
  • 後部のセミダブルサイズ(幅120cm)の常設ベッドは、奥さんとエルブレの「女子部屋」としてなかなか快適らしい。
女子部屋
  • コンパス一番のウリのポップアップ屋根裏部屋は快適そのもの。厚手の寝袋さえあれば外気温が10度くらいでもへいちゃらだが、雨天時と強風時には使用出来ず。また外界との間は布一枚しか無いので、トナラーのアイドリング攻撃などには非常に弱い。

1年間コンパスを使ってみて、トータルとしては満足している。いざ買うまで十何年もあーでもないこーでもないと悩んだ甲斐があって、我ながら良い選択をしたなと思う。そりゃ、もう一台普段使いのクルマを持てる方であれば、旅車はコンパスよりも居住空間の良いキャブコンや同じハイエースでもスーパーロングベースの方が良いだろう。だが私のように都内在住で一台しかクルマを持てず、通勤・買い物・旅を全てこなせるクルマとなれば、そこそこ中が広くてそこそこ走れ、しかも高さ2.1mの駐車場をクリア出来てフェリーも5m未満料金で済み、さらに屋根を開ければ室内で腰を伸ばせて立つことも出来るコンパスが最善なのではないだろうか。ベース車両も、国内だけでなく世界を見渡しても、484cm×188cm×210cmのハイエースワイドミドル一択じゃないかと。

停泊地に着いたらば、窓5面にAIZUのシェードをペタペタ貼り、仕舞ってあったテーブルを引っ張りだしてセッティングし、ポップアップを開けて上にマットと寝袋を放り込み、走行中は室内に置いた荷物を運転席や助手席に移す等々、作業が色々とある。寝る前にはテーブルをまた片付け、さらにポップアップを開けられない夜には最後にFASPシートのベッド展開という大仕事も待っている。翌日の出発前にはまた全て元に戻さないといけなく、それが面倒でバンコンを手放すという人も居るだろう。だがそういう作業もまた旅のルーティンとして楽しく思えるのだ。普段の生活に比べればそりゃたいそう面倒かもしれないが、キャンプに比べれば屁でもない作業ばかりだ。

2年目に突入した我が家の車中泊旅だが、次はお盆が終わって人々がまた日常へ戻るのと入れ替わりに、嫌になるほどの猛暑の東京を離れておそらく初秋の始まりの我が故郷へと旅立とうと画策中である。