2022 晩夏の北海道旅 六日目 マル君を偲ぶウニ丼

道の駅くろまつない」の朝が来た。

車内は17℃。

外は15℃弱と実に涼しく快適に寝られた。

上着が無いと寒いくらいの朝で、芝で散歩させると朝露でビショビショになるくらいだった。

朝食はこの駅ご自慢のパンを頂いた。実に美味い。

今日は一日よく晴れるという予報なので、積丹に足を延ばしあわよくば赤ウニを食う予定だ。

お世話になった道の駅くろまつないを後にし、気持ちよく晴れ渡った田舎道をスイスイ走る。日本海側に出て岩内で給油のためGSに寄った。

レギュラー166円とのことなのでケチくさく20リッターだけお願いした。会計が済んだところで「車中泊ですか?」と店員さんに聞かれたので「はい」と答えると、「メロン食べます?」と思いもよらぬオファーが。喜んで頂きますというと、立派な大きなメロンをポンと頂いた。既に食べ頃らしくお尻が柔らかくぷーんと甘い香りが車内に充満した。満タンじゃないのに、申し訳ありませんでした。有難く頂きます。

岩内を過ぎて積丹半島に突入すると、強風のためか海が大荒れで白波が打ち寄せていた。

積丹に来たらやはり一応寄っておかないとと、神威岬に立ち寄った。

さすがに道内のメジャー観光地だけあって、平日にも関わらずけっこうな人出だった。そのため最初のポイントだけ上って積丹ブルーを写真におさめて早々に退散した。この感じだと、富良野や美瑛もそこそこ人が多いのだろうか。やはりその辺りは避けた方が良さそうだ。

積丹でウニを食わせる店はたくさんあると思うが、我が家は先代犬と来て以来決まった店に行っている。

みはらし荘」さんだ。近くの当丸峠で拾われたのでマル君と名付けられた保護犬が看板犬を務めているので、贔屓にしているのだ。ところが、お目当ての赤ウニがあるか朝電話して聞いた際にマル君は元気かと聞くと、「もうだいぶ前に亡くなっちゃったんですよー」というショッキングな答えがかえってきた。

店内には在りし日のマル君の可愛らしい写真がいっぱい飾ってあった。男子にしては小柄な子で腹にブチがあるところなどどことなくブレアに似ていたのだ。どうやら3年前くらいに事故で突然亡くしたらしく、女将さんは今でも悲しみが癒えていない様子で思わずもらい泣きしそうになった。穏やかないい子で、人も犬もいいヤツほど早死にするというのは真実だ。

マル君に献杯は出来ないので代わりにウニ丼でとメニューを見たが、最近は漁にほとんど出れず8月も2回しか出れていないせいか赤ウニが高騰して赤ウニ丼が1万円を超えていた。

さすがに手が出ないので二色丼と磯丼を注文した。色鮮やかな赤ウニはやはり絶品で、生ウニももちろん負けていなかった。まさに海の宝石箱だ。磯丼のイカやイクラも美味く大満足なランチとなった。

エルブレは女将さんはじめ店の方々にたっぷりと可愛がって頂き、最後には三升漬けのお土産まで頂いてみはらし荘さんを後にした。ご馳走様でした。

積丹半島から余市を抜け、着いた先は本日の停泊地の「道の駅あかいがわ」だ。

距離を見誤ったせいで昼食が14時過ぎになってしまったせいか、あかいがわに着いてフラフラしているうちに日没となった。

今宵のメインディッシュは、ケンミンショーなどで見ていつか食いたいと思っていた「小樽なると屋」さんの若鶏半身揚げだ。積丹を出てから余市で仕入れていたのだ。

揚げたてじゃないのが若干悔しかったが、それでも鶏の味がGoodだった。若干年寄には塩味が強めかと思うので、とりあえずこの一回で満足した。

食後に昼間GSで頂いたメロンを切ってみる。

勝手に赤肉と思い込んでいたのだが、王道の色だった。味ももう高級メロンと言っても良いくらいの甘さで、タダでもらえるシロモノでは断じて無い。店員さん、本当にありがとうございました。

とっぷりと日が暮れてからは寒いくらいの気温となり、その中で最後の歯磨きにトイレへ向かった。その際、地面や壁に何やら無垢な艶消しウッディな葉っぱがあるなと思いきや、よく見たらそこそこデカイ蛾だった。虫嫌いな奥さんは騒いでいたが、刺すわけでもないしこんなの屁でもないとその時は思っていたが、単なる序の口だったと後で知ることになる。

本日の走行距離:172㎞

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