2022 晩夏の北海道旅 二十二日目 道東の絶景3点セットに感動はあったのか

道の駅メルヘンの丘めまんべつ」の朝が来た。

国道39号沿いの道の駅だが、静かな夜だった。

楽しみにしていたドッグランは9時OPENで鍵がかかっていたので、朝食を買いがてらの朝散歩に出かけた。

国道沿いを10分くらい下った先にある「ブランジェアンジュ」で朝飯のパンを買い込んだ。

パンのお裾分けを期待するエル

道の駅への帰り途は裏通りを選んで散歩した。

表通りからちょっと入っただけで北海道らしい風景が広がる。

何が生っているのか近づいてみると、

枝豆だった。美味そう。

何やら怪しげな研究所もあった。「日本沈没」の田所博士のような「紙一重」なサイエンティストが書物に囲まれて研究に没頭していそうなイメージが浮かんだ。田所博士といえば演じていたあの役者さんはもう今後表舞台に出ることは無いのだろうか。

民家の脇には秋桜がキレイに咲いていた。写真を撮り損ねたが、秋桜と向日葵と紫陽花が同時に咲いている不思議な場所もあった。

買ってきたパンはモチモチでどれも美味かった。

さて、ここの道の駅「メルヘンの丘めまんべつ」は風呂も無いのにけっこうな台数が泊っていたが、理由はおそらくこれだろう。

なんと車中泊erのゴミが完全ウェルカムなのである。

完全無料であらゆるゴミが何の後ろめたさも無く捨てられるという素晴らしさ。だがこれは例外中の例外であり、他の頑なな駅にこれをしろとは言わない。とにかく旅でゴミが出るのは当たり前なのだから、有料で構わない。ゴミを受け入れてください。

さて、今日はどうしよう。美幌峠にでも行って翌朝の雲海も見てみたいのだが、こちらのサイトによると明日は微妙な確率のようだ。それにしても今や何でもネットで調べられる便利な世の中だ。

そうであれば今日はさらに南東を目指しつつ、道東の絶景を楽しむことにした。

そう言いながら先ず向かった先は、

何故か女満別空港だ。

奥さんたっての希望でここに来た理由の全ては、赤いサイロである。2018年の平昌五輪のロコ・ソラーレのモグモグタイムのおかげで大ブレークしたこのお菓子は今でも大人気で、どこでも買えるわけではなく北見か新千歳空港か札幌かここ女満別空港でしか扱っていないらしい。しかも毎日すぐに売り切れるようで、12時頃に店頭に並ぶと電話で確認した上で満を持して乗り込んできた次第だ。

エルブレと駐車場で待っていると、無事に買えたと奥さんから連絡が入った。満面の笑みの奥さんをピックアップし、田舎道を東へ向かった。

雲一つ無い青空の下に斜里岳がくっきりと映えていた。

ランチ休憩をと「道の駅パパスランドさっつる」に立ち寄った。

駅の駐車場からも斜里岳がキレイに見えた。

建物内に入ると何やら展示スペースが目に飛び込んできた。

そうか、ここ清里は岡崎さんの故郷なのか。長野の銅が未だに目に焼き付いている。

昼飯だが、昨日の昼間に買っておいたが結局食わなかったセコマのオニギリがあるので、何か軽く買えればとレストランへ行ってみた。

レストランパパスで適当に親子丼を選んでテイクアウトすることにした。

コンパスに戻って食ってみると、あまりの美味さにたまげた。適当に選んだのに、卵、鶏肉、出汁、米と全てがハイクオリティで素晴らしいのだ。これなら二個買えばよかった。お世辞抜きに、人形町の玉ひでより遥かに美味い。またひとつ北海道の絶品メシを見つけてしまった。

素晴らしい親子丼の余韻に浸りながら道道1115号を南下し、今回はパスしようと思っていたがついつい左折して彼らのチャレンジを見届けようと立ち寄った。

「さくらの滝」である。産卵のために故郷へ戻って来たサクラマスたちが、絶望的な高さの滝を越えようと無謀なチャレンジをひたすら繰り返す。この高さを越えられるようなフィジカルモンスターが出てくる可能性はほとんどゼロに近いように思える。そのひたむきな姿は涙なしには見られない。

溢れる涙を拭いながら次を目指す。

グーグルナビに従っていたら、熊が出てきそうなダート道を走らされた。携帯のアンテナも立っていないし、パンクでもしたら即死が待っていそうだ。

再び道道に戻ったと思いきやすぐにまたダート道を走る。

着いた先は「神の子池」である。美瑛の青い池や裏磐梯の五色沼など「青池」系に目が無いが、中でも人が少なく神秘的なここが一番好きだ。

さて9年ぶりでちむどんどんしながら木道を進んでみると、、

ん??

もっと青くなかったっけ??

光の加減か場所の関係か、と全方向から見てみたが明らかにかつての青さではなかった。

先代犬と来た時の写真を引っ張り出してみると、

やはり明らかに9年前の方が青くて澄んでいて神秘的だった。

二度目で感動が薄れて目が濁っていたせいなのかよくわからないが、軽く失望しつつ気を取り直して次へ向かった。そこには感動しか無いはずだ。

道道150号をずんずん進み、

一通の坂を苦し気に上った先がお次の目的地だ。

地球が丸く見える「開陽台」である。

学生時代に「振り返れば地平線」という小説を読んで憧れたライダーの聖地だ。実際にバイクで訪れた時は360度の地平線に感動した憶えがある。

9年前に先代犬と来た時も感動したが、

絶景であることは間違いないのだが、かつての感動が無い。三度目ともなると、こうなってしまうのか。元々飽きっぽい方だが、加齢と共にそれがさらに進んでしまったのかもしれない。

軽くショックを覚えつつ、ソフトクリームで落ち着く。

そういえばここはかつては裏手にびっしりとライダーたちがテントを張っていたと記憶しているが、

テントは皆無だった。いつの間にかキャンプ禁止になったのだろうか。

さくらの滝・神の子池・開陽台の3点セットを制覇したところで、もうひと頑張りして今宵の停泊地を目指した。

道道8号から国道243号、国道44号線をひたすら走り、やがてオホーツクと再会した。

温根沼大橋を渡れば目的地はもうすぐだ。

昔は無かったと記憶している無料の高速を走り、本日の停泊地である根室に入った。さて根室といえば、丸の内にも出店している回転寿司「根室花まる」の本店がある。ここで持ち帰り寿司でも買って夜は豪華にいこうと買いに行くと、なんと二時間半待ちと言われて唖然とした。しかもそれならそうとすぐ言えばいいのに、さんざん注文を聞いておいての最後のパンチがそれだった。

ふざけんなと店を出て、ちょいとオシャレなスーパー「マルシェデキッチン」で食料を買い込み今宵お世話になる「明治公園」にようやく到着した頃はもう陽が落ちそうな頃であった。ここも我が心の師である稲垣さんオススメの知る人ぞ知る穴場スポットなのだ。もうシーズンオフなので幸いにも空いていたが、夏休みシーズンなどはさぞ賑わうだろうというほどの楽園に見える。

マルシェデキッチン」で仕入れた今宵のメニューは、奥さんが花まるリベンジの寿司、私はツマミにイカリングとツブワサビだ。このスーパー、まさにマルシェという言葉がピッタリで、広い店内に魅力的な海の幸山の幸が溢れていた。

合わせるのはセコマで買った根室の地酒「北の勝」だ。実に日本酒らしい正統派な味だ。

サラダや、ストックのホタテも頂きながら根室の夜は静かに更けていく。今宵は7mの強風予報なのでノーポップアップでの就寝だ。

本日の走行距離:205㎞

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