2022 晩夏の北海道旅 二十一日目 能取のサンゴ草は真っ赤に燃えていたか

道の駅かみゆうべつ温泉チューリップの湯」の朝が来た。

朝から雲一つ無い青空で今日も暑くなりそうだ。

道の駅の建物が閉まっている22時から10時までは旧中湧別駅の隣のトイレか少し離れたバスターミナルのトイレを使うことになっている。

ここでも袋を買ってゴミが捨てられる

公園側の駐車場は車中泊禁止とのことだが、数台は泊まっていたっぽい。また、この貼り紙によると道の駅での車中泊は公に認められている、とも読める。

駅の跨線橋の下では数名のサイクル野郎たちがテント泊をしていた。キャンプ場でライダーたちを見ていても思ったが、よく毎日テントの設営&撤収が出来るなあ、と。まあそれをやらないと寝る場所が無いというのはわかるが、感心してしまう。ポップアップが開けられない時のベッド展開はちょっと面倒だが、彼らの手間を思えば屁でもないなと思う。

サイクル野郎たちは7時前には跡形もなく撤収して風のように去って行った。

昨夜公園の芝生の上で健気に働いていたロボットは結局一晩中働かされたようで、まだウロウロしていた。調べてみるとどうやら芝刈りロボットらしい。

昨夜は暗くて気づかなかったが犬小屋のようなのが二つあった。

中を覗くと充電器っぽいのがあるが、まさか自力でここに戻ってくるのだろうか。

と思っていたら、本当に1台が戻って来た。

しばらく見守っていたが、かなり不器用なヤツのようだった。しばらく悪戦苦闘していたが、やがて自分の小屋に無事に戻れていた。お疲れさん。

しかしこんなのも、質の悪いユーチューバーなどはこいつらに跨ったりセグウェイのように乗っかったりしたりするんだろうな。負けるな!

今日も今日とてお茶漬けを頂いた。

サブバッテリーを満タンにすべく、180度向きを変えてソーラーパネルを太陽に向けた。こうするとあっという間にメーターは13Vを超えてくれる。

昨夜からちょっと離れたところに停まったキャラバンが脇にテーブルとイスを出しているな、と思っていたら、そこのお父さんがツカツカとコンパスのところに来て「お茶でもどうですか」と誘われた。ちょうどコーヒーを啜っていたところなので、カップとイスを持ってお邪魔することにした。

長崎の雲仙からはるばるやって来たというご夫婦で、乾燥ホタテとリンゴをご馳走になりながら色々なお話を聞かせて頂いた。お父さんは現在75歳で雲仙で会社を経営されていたが今は息子さんに任せて悠々自適らしいが、そう言いながら今でも会長として睨みをきかせているようで途中で仕事の電話がかかってきて鋭い眼光で対応されていた。

このキャラバンは何と完全な会長の自作で、130万で5年落ちくらいの1ナンバーのキャラバンスーパーロングワイドボディを買って、50万ほどかけてコツコツと改造して見事8ナンバーまで取得されたとのこと。電気のことはよくわからないが、リチウムイオンバッテリーを二個積んでおり、それによって家庭用の2ドアの冷蔵庫と電子レンジをドンと設置していた。隣に停まっていた京都ナンバーのバスコンのご主人曰く、うちのコンパスの3倍くらいの電力パワーらしい。工賃100万払うから作ってもらいたいくらいの完成度だった。

歯磨きセットなど外で使うものはスライドドアの内側にコンパクトに納められている

今回初の北海道旅らしいが、なんと外食は一切せず全て奥様がこの中のキッチンで自炊されていると聞いて驚いた。我が家と真逆である。会長が奥様の作った料理以外は口にしたくないと、ニヤリと笑っていた。そのためか、作り付けのキッチンは奥様のサイズにきっちり合わせてあるようで、使い勝手が良さそうだった。

室内は土足。赤いスニーカーが若々しい

長崎からここまで会長ひとりで運転されて来たとのことで、自分が75の時にはそんなバイタリティは残っていないだろうなと思った。するとこの会長さん、「100まで運転するよ」とまたまたニヤリと不敵な笑みを浮かべておられた。いつまでもお元気で旅を続けて下さい。

お隣の京都ナンバーのバスコンさんにも有益な情報をたくさん教えて頂いた。なんと7月からのんびり北海道を周られているらしく、我が家とは逆の時計回りで今日は紋別へ行くとのこと。オーニングが羨ましいと言うと、「買って10年で1回、それも10分くらいしか使ったことないから要らんよ」と。また給油は「オカモト」一択と強く語っておられた。良い旅を。

網走刑務所へ行ってみると言う会長のキャラバンを見送った後、我が家も出発した。

今日はお目当ての能取湖にいよいよ行くが、その前に京都の奥様が昨日行かれたと言っていたキムアネップに行ってみることにした。ここでもサンゴ草が見られるとのことだが、奥様曰く「大した事なかった」らしい。果たして如何に。

なんと6/30に熊が出没したらしい

ここの駐車場にはキレイなトイレがあって、車中泊に良さそうだった。で、肝心なサンゴ草は?

なんか遠くに薄っすらとピンクというか紫色が見えるが、、この程度?

こりゃーダメかな?と不安を抱きつつ、さらに能取方面へ走る。

常呂の町に入ったところで昼飯にすることにした。常呂といえばホタテということで、ホタテ丼が食いたくて「レストハウスところ」に行ってみた。ここもコンパス内飲食に快く応じて頂けた。

実に甘く実に美味い。ホタテは高タンパク低カロリーなので美味いのに罪悪感ゼロというところも嬉しい。

さて、常呂といえば今やホタテよりも先に来るのがロコ・ソラーレということで、何やら町に立派なカーリング場があるとこの前「タモリステーション」で観た。せっかくだからそこも覗いてみようと地図を見る前に、レストハウスところの駐車場でふと周りに目をやると何やら通りの向こうに近代的な建物が目に入った。

なんとそこがお目当ての「アドヴィックス常呂カーリングホール」だった。何かグッズでも売っていないかと覗いてみたら、売店は無いがなんとちょうど「アドヴィックスカップ」という大会をやっていた。男子の試合が大詰めだったが観戦出来るというのでせっかくなので入ってみた。しかも入場無料。

我らがコンサドーレのカーリングチームの試合はちょうど終わったところだったが、眼下では熱戦が繰り広げられていた。

吉川晃司と澤部を足して2で割ったようなチーム名寄の竹田さんも出場されていて、客席からは関係者なのかマニアなのか熱い声援が送られていた。

ロコ・ソラーレコーナー

コンパスで奥さんとエルブレを待たせているので適当なところで観戦を切り上げ、いよいよ能取を目指して出発した。

そしてついに能取湖畔の「卯原内サンゴ草群落地」に到着した。さあ、肝心のサンゴ草はどうよ!?

・・一応、赤いことは赤い。

でも、、写真などで見るような「真っ赤」ではない。

うーーーん。。。

木道の一番奥まで行って駐車場側を振り返ると、光の加減か多少赤が増したが。。。

・・・ちょっと期待しすぎていたようだ。よく見る写真たちは若干加工しているのかもしれない。

とりあえず、見れて良かった、、、ということにする。

札幌から高速を飛ばして来たというフレブル連れのお姉さんと少し世間話をさせて頂いた。

お姉さんも一度サンゴ草を見てみたかったとのことだが、同じようなご感想だったようだ。フレブルさんは大人しくていい子だった。

サンゴ草も無事見れたところで、能取を出発して再び常呂を目指した。男子の試合の後に行われる女子の試合で生ロコ・ソラーレを一目見たいと奥さんが言うからだ。

さっき男子の試合をチラ見した私はコンパスでエルブレと留守番で、奥さんだけ勇んで出かけて行ったが敢え無くすぐに戻って来た。男子と違って女子はロコが出るから人気が段違いで、もう券が配布終了したとのことだった。それも奥さんの少し前で。もう少し早く能取を出ていれば入場出来たかもしれないと悔しがる奥さんをなだめ、常呂を後にした。

能取から南下して着いた先は本日の停泊地の大空町だ。

この町に来るのはお初だが、何やら大空八景などと言って絶景がいくつもあるとのことで、先ずはその中の朝日ヶ丘展望台に行ってみた。

さほど絶景というほどではなかった。おそらく美瑛のように丘の景色を楽しむのだろうが、作物が刈り取られて土がむき出しになっているところが多かったので、イマイチだったのかもしれない。

お次はメルヘンの丘という道の駅の名前にもなっている場所を目指す。

国道39号線の路肩に展望コーナーが設けられており、丘に木が7本立っているという美瑛チックな景色である。

やがて陽が沈み、空がいい感じに染まって来た。

見事な夕焼けが、本日の主役の座をサンゴ草から鮮やかに奪った。

圧倒的な夕焼けショーにしばらくの間見とれていたが、キリも無いしエルブレにご飯も上げないといけないのでメルヘンの丘を後にした。

風呂に入りに「山水美肌の湯」へ行き、駐車場でエルブレにご飯を食べさせた。この湯は440円でシャンプー類無し、ドライヤーも有料というなかなか強気な湯だった。

風呂も無事入ったところで本日の停泊地の「道の駅メルヘンの丘めまんべつ」へ移動した。ドッグランもあるようなので明日の楽しみだ。

今宵のメニューは、昼に続きホタテの刺身がメインだ。これは常呂へ行く前に街道沿いの「ところ道の市」で調達しておいたのだ。

たっぷり入って冷蔵庫で4日保ち1000円くらいだった。さすがはホタテ王国、味も甘くて最高だった。

とにもかくにも無事にサンゴ草も見れ、息を飲むような夕焼けも堪能出来て非常に濃い一日だったが、それもようやく静かに終わりを告げた。

本日の走行距離:136㎞

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