2022 秋の中国旅 第七日 超難所の坂に挑み、境港の妖気に当てられる

道の駅あらエッサ」の朝が来た。

国道9号は夜中でもそれなりにクルマが走っていて、騒音もそれなりだったのでノーポップアップで正解だった。

駅の裏手にはちょっとした広場があってエルブレの散歩にちょうどいい。

今朝もド定番のお茶漬けだが、いつもと違って豪華なデザートがある。

昨日倉吉の青果店で買った梨だ。

ちょっと馴染みがなくて名前は忘れたが、カチっとソリッドな食感で程よい酸味と上品な甘さが同居していて実に美味い。水分も申し分なくウェッている。東京は一流果物屋の千疋屋、高野で紅おしろいつけた姉ちゃんからくださいちょうだいで頂きますと1000円は下らないシロモノだろう。これもまた旅の醍醐味だ。

さて、今日も立ち寄るところがたくさんあるので早々に世話になったあらエッサを後にし、9号を西へ走り始めた。

中海の素晴らしいロケーションの中、気持ちの良いドライブが続く。

普段であれば心地よい居眠りタイムであるエルブレは、コンパスの一列目でまどろんでいる。

やがて本日最初の目的地である江島大橋が見えてきた。この通称「ベタ踏み坂」という名前の方がメジャーである橋にはかねてから来てみたかったのだ。

が、、色々なクチコミの通り、

CMやネットの写真は撮り方によってセンセーショナルに見せているだけらしく、実際にケータイでスナップしてみると単なる普通の上り坂以外の何物でもなかった。

ここに来る前は、超ヘビー級で非力なコンパスがはたして登り切れるのだろうか?と不安だったが、Dレンジのままごく普通に上りきれた。まあ当たり前か。そうでなければ立ち往生するクルマが相次いで交通が麻痺してしまう。実際、これよりキツイ首都高の入り口がいくつかあるかもしれない。

超難所の上り坂をあっけなくクリアした後は境港の町を目指した。

境港の町中の駐車場は倉吉と違い全て有料のようだが、ガラガラっぷりは倉吉と同様だった。おそらく通りも人出は無いだろうとタカをくくり、エルブレ1号ことカート出動は見送り徒歩で出陣してみた。

予想通り人は少なかったが、歩道にはブロンズの小さなヤツらが山のように居てテンションががんがん上がって来た。そう、ここは偉大な妖怪漫画の大家である水木しげる先生の名を冠した「水木しげるロード」である。

子供の頃から水木ワールドに魅かれていたので、ついにここに来れたと感無量だった。

そんなハイテンションのオヤジをよそに、ブレアはどうも様子がおかしい。

トラックがビュンビュン走っているわけでも、スケボーバカが居るわけでもないのにオドオドして最初から挙動不審なのである。

これは、、、きっとこの町にあふれる「妖気」に反応してビビっているに違いない。ちなみにエルの様子はまるで変化が無かった。

元気の無いブレアをなだめすかしながらブラブラ歩いているうちに一軒の店の前で足が止まった。「妖怪ショップゲゲゲ」というそのお店のショーウィンドウに飾られた無数のフィギアに何となく目を奪われたのだ。

やがて店の中から女将さんが出てきて「中もご覧になってって」と言われ、なんとエルブレも入っていいと言って下さったのでお言葉に甘えてお邪魔した。

店内はところ狭しと商品が置かれていたが、圧巻だったのは非売品のご主人の作品集が置かれたコーナーだった。

いずれも素晴らしいとしか言いようがないクオリティで、フィギアというものにさほど興味の無い私でも思わず欲しくなるようなものばかりだった。

ここで描かれている水木ワールドは、いわゆる小学生以下向けの毒にも薬にもならないテレビアニメのテイストではなく、元々のオリジナルテイストそのものの「墓場鬼太郎」の世界観だ。これは、たまらん。店の奥に目をやると、これらの作品を生み出したであろうアトリエが作業感丸出しのままあった。こういうのに没頭して作ったり買ったり集めたりし出したら、、、もう終わりだろうなと思った。まあズボラでブキッチョな私には無理な世界だが。

いい物を見せて頂いたので、心ばかりのお礼に大好きな目玉のおやじさんのオチョコとマグネットを買わせて頂いた。しかも両方とも値引きまでして頂いて。女将さん、楽しい時間をありがとうございました。そういえば、女将さんも水木作品によく出てくる系統のお顔をされていたような。。

先生&ゲゲゲの女房

ロードをひととおり往復して満喫したところで訪問を終え、駐車場へ戻った。

今日も水木ロードでは昼を食いっぱぐれたので、駐車場の脇にあったお肉屋さんでアツアツのコロッケを買って昼飯とした。揚げたてで美味かった。

再びベタ踏み坂を今度は逆方向から渡り、国道431号を松江市内を目指して西へ走った。

やがて彼方に次なる目的地が勇壮な姿を見せ始めた。

国宝松江城である。こちらも現存12天守のひとつだ。エルブレたちにはクルマで待っていてもらって、ひとりでの駆け足観光に出た。

姫路城などに比べると地味だが、落ち着いた佇まいで良い雰囲気だった。それにしても山城でもないのに石段を駆け足で上り下りして大汗をかいてしまった。今宵の酒も美味そうだ。

お城を後にして、左手に夕陽がもうじき沈む宍道湖を眺めつつ国道431号を西へと向かった。

やがて雰囲気が凛と変わったなと思いきや、右手にドンと出雲大社が現れた。ここまで来たら本日の停泊地は目と鼻の先だ。

今宵はここ「道の駅大社ご縁広場」でご厄介になる。

エルブレに晩飯を食わせた後はちょいと留守番をしてもらって、近所へ繰り出した。

ここに来たからには、出雲そばとやらを食わずにはおれない。名店と評判の一軒である「大正庵」さんにお邪魔した。営業時間の短い店ばかりの中、夜もやってくれている有難いお店のようだ。

そのせいか先客で一杯で、とりあえず一杯やりながらそばを待つ。

お通しは甘辛なマグロ?フレーク

若い店主がひとりでやっているようで大変そうだ。

割子そば

月見そば

やがて注文した割子と月見がやってきた。細目のそばはコシはさほどないが、つるつると美味い。タレは甘めとまあクチコミどおりだが、これがこの地域の流儀なのだろうと美味しく頂く。

もうちょいと食いたいところで、ちまきを頼んでみた。

いい味が染みていてウマウマなちまきだった。そばもそうだが、全てにおいて「ナチュラル」という言葉がぴったりな味であった。

我々でもうそばの在庫が終わったということで、会計の際は店には他の客が居なかった。そのため店主と少し話すことができたのだが、明日お参りに行くと伝えると「ちょうどいい時に来られましたね」とのこと。どうやら「神在祭」ということで日本全国の八百万の神々が出雲へ集まってきている最中らしい。これはテンションあがる。千と千尋の世界ではないか。

大正庵の店主に別れを告げ道の駅へ戻ると、まん丸のお月様が浮かんでいた。

なんでも今日は満月であり、しかも皆既月食とやらで生きているうちにもう見られないとか。月食とか日食ってそう言いながらしょっちゅう無かったっけ?

もともと天体ショーに興味がなく、それぞれ区別がわからなくてさっぱり憶えられない。何やら一生懸命写真を撮っている奥さんや他の人たちを後目にコンパスで二次会をしながら、明日の八百万の神々へのお参りに思いを馳せつつ酔っぱらって寝たのであった。

本日の走行距離:100km

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