2022 秋の中国旅 第十八日 安芸で素晴らしい小京都と出逢う

道の駅たけはら」の朝が来た。

駐車場の狭い駅で近くにアイドラーも居たので昨夜はノーポップアップで寝た。最近はノーポップアップでも寝起きに先ず屋根を開け、開放感を出してから一日が始まる。

ここの駅は駐車場と建物の間を細い川というか濠で隔てられており、橋を渡って建物へ行くというちょっと変わった造りになっている。

駅の周りの町内をくるっと散歩した。今日もいい天気になりそうだ。

しつこいが今朝もお茶漬けをすする。

何の前知識も無くここ竹原に来たが、「安芸の小京都」と呼ばれる地区があり、それがまさに昨日お好み焼きをテイクアウトした店のある辺りだという。

この旅でも倉吉、津和野、萩と小京都巡りをしてきたが、ここでも出会うとは思っていなかった。他の観光客が出てくる前にと、午前の早い時間に「たけはら町並み保存地区」に繰り出してみた。

古い建物がこれでもかと続き、趣がハンパない。これまで訪れてきた小京都の中で一番の風情かもしれない。

渋いホテルもあった。文豪のようにこんなところに逗留してブログを執筆したいものだ。

玄関先に各々が趣向を凝らした花入れをぶら下げたり壁に付けたりしている家が多かった。これぞまさに侘びさび。

この辺りは映画「時をかける少女」のロケ地でもあったとのこと。といっても最近のアニメのやつとかではなく、1983年の原田知世主演の角川映画の方だ。大林監督の尾道三部作なんて言ってたから、てっきり全て尾道ロケと今の今まで思っていた。

何を隠そうこのワタクシ、高校時代は大の知世ちゃんファンで、丸井今井の屋上の握手会にまで出向いたこともあるほどだった。10代の頃は角川映画、20代はホイチョイムービーと日本を席捲していた彼女だが、それ以降はあまり見かけなかったが、50代になった最近は「あなたの番です」などで再ブレイクされているようで喜ばしい限りである。

その彼女の出世作の「時をかける少女」は当然何度も観たはずなのに、もはやほとんど記憶にない。

この西方寺の階段や、

この胡堂も映画に登場するらしいのだが、悲しいかなこの呆けた頭にはまるで浮かんでこない。東京に戻ったらAmazon Primeでもう一度おさらいして、あのピュアだった高校生の頃を想い出そう。

木造の渋い建物が見えてきた。竹原市歴史民俗資料館とあり、中庭へと入ってみる。

マッサンでお馴染みの日本のウヰスキーの父、竹鶴ご夫妻がおられた。

エルブレはこの素晴らしい景観はそっちのけで、普段嗅いだことの無い新鮮な臭いに夢中で地面ばかり見ている。ヤツらにとってはこれが観光なのだろう。

なんと文久元年創業の薬局があった。将軍は徳川家茂、アメリカでは南北戦争をやってる頃だ。

竹原、実に良いところだった。

コインランドリーで洗濯をし、隣のスーパーで買い出しをしてから竹原を出発し東へと向かった。

県道75号から国道2号へと入り、ランチ休憩のために立ち寄った先は、

道の駅みはら神明の里」である。土曜の昼ということもあってか、停めるところを探すのに苦労するほど混んでいた。枠外に停めていたクルマも多数居たほどだった。

建物裏手にはテラス席もあり、工場と瀬戸内海を望める。

ルマーダというレストランで頂くことにした。財布に優しいメニュー構成が嬉しいではないか。だが、出来上がるまでにやたらと時間がかかり、無限にも思えた。

ようやく出てきたのは、島たまごのタコカツ丼とたこ天カレーだ。

たこ天カレーにはハサミが付いていて、長いたこ天をジョキジョキと自分でカットして食うのだ。味は、待った割にはまあまあだった。タコカツはイメージとちょっと違い、練り物のカツだった。外席の宿命で、気温が低いのであっという間に冷めてしまうのがちょっと残念ではあった。

昼食を終え、賑わっている物販を覗いてみると、

魚系の魅力的な惣菜が沢山並んでいて興奮した。これ、これ!こういう道の駅を求めているのだ。

魅惑のつまみを色々買い込んだ後は、今宵のねぐらを目指し北へと走った。

ねぐらへ行く前にひとっ風呂浴びに立ち寄ったのは、

尾道ふれあいの里」である。残念ながらJAF割は無く、ひとり800円を払い浴室に入る。お湯は塩味もとろみも無いあっさり系だ。広くて気持ちがいい。シャワーも固定可能なタイプでさらに良し。ただこれまでJAF割が多かったせいか、800円は若干高いなと思ってしまった。

サッパリした後は、いよいよ本日のねぐらへと向かった。

着いたのは、「道の駅クロスロードみつぎ」である。この土地、「御調」と書いて「みつぎ」と読む。うーん、読めねー。

こちらの駅は駐車場が多く、第一、第二、第三の他に近くに臨時もいくつかある。ちょっと悩み、大型車が絶対入ってこれない狭い造りになっている第二をチョイスした。

周囲には公園があったり、川沿いの遊歩道があったりと散歩道はけっこうあって良いところだ。

散歩していると東京ではあまり見かけない少林寺拳法の道場があった。ちなみにかつてリー・リンチェイ(ジェット・リー)主演で一世を風靡した「少林寺」の少林拳と、少林寺拳法が全く別の格闘技であると知ったのは社会人になってしばらく経ってからだった。なんせ、少林拳:中国武術、少林寺拳法:日本創始、だってんだから。

さていよいよおまちかねのディナータイムの始まりだ。

メインはみはらで買った高級魚アコウの煮つけ、脇に添えるは118円と破格のプライスに思わず手を出した同じくみはらのグチの塩焼き、ご飯ものとしてはこれまた同じくみはらのうなぎ寿司に、孤軍奮闘のたけはらの栗たけのこご飯というラインナップだ。

アコウはふっくらとして上品な旨味がたまらない。タレもあっさりとして甘くなく実にいい味付けだった。瀬戸内の味付けは我が舌に合っている気がする。グチはまあ値段なりで、パッサパサだった。期待していたうなぎ寿司はちょっとイマイチで1カン100円はちょっと高いかな。栗たけのこご飯は美味かった。

さらに合わせるは、西条のん太の酒蔵で仕入れた賀茂泉の純米だ。すっきりドライな飲み口で魚に合う合う。

夜は大型が絶対入ってこれない確信のもと、久々のポップアップでの就寝となったのだった。

本日の走行距離:53㎞

最後までお読み頂き、有難うございました。もしよろしければ、最後にポチっと押して頂けると幸いです。↓

にほんブログ村 旅行ブログ ペット同伴車中泊の旅へ にほんブログ村 アウトドアブログ キャンピングカーへ にほんブログ村 犬ブログ 元捨て犬・元保護犬へ