2022 秋の中国旅 第十九日 山陽道の宿場町と難攻不落の山城を巡る日

道の駅クロスロードみつぎ」の朝が来た。

霧に包まれた寒い朝だった。

今朝は、昨日ここの物販で買ったパンを頂いた。ふわっふわで重量の無い超軽量級のパンだった。

日曜ということもあってどんどん混んで行く道の駅クロスロードみつぎをほどほどにして出発し、国道486号を北東へと進んだ。

途中、「道の駅びんご府中」を覗いてみると、日曜市だろうか出店がたくさん出ていて賑わっていた。その中で犬のオヤツを売っていたお姉さんの相棒のワンコが可愛くて思わずシャッターを切った。ドMIXが居るとついつい放ってはいられない。

びんご府中を後にし国道486号をさらに東へと走り、広島から岡山へ入った。

この先に「道の駅山陽道やかげ宿」というのがあるようなので立ち寄ろうとすると、なんと駐車場が満車だった。

駐車場を求めて町をウロウロと走ると、これまたやたらと風情のある建物が軒を連ねている。来るまで知らなかったが、どうやらここも古い建築物の保存地区のようだ。

「おもてなし第一P」という有料駐車場が空いていたので、コンパスを停めて町に繰り出してみた。

旧山陽道の宿場町で、本陣や脇本陣が江戸時代のいい状態で残っているという珍しい場所らしい。

本陣の石井家住宅には将軍家定のところへお嫁入りする時にあの篤姫も泊まったとのこと。

道の駅山陽道やかげ宿」はキレイな駅だが、観光客が町で買い物や飲食をするようにレストランや物販をあえて設置していないという珍しいコンセプトらしい。そのためなのか駐車場もキャパシティが小さい。

さてそろそろランチを頂きたいのだが、エルブレと入れそうな良さそげな店は無かった。

それならばテイクアウトは無いかと見回すと、「満天茶屋」というお店の軒先で弁当の文字が見えた。

もうけっこう売り切れていたが、何とかトンカツ弁当とエビマヨ弁当をゲット出来、すぐ傍の夢街道ルネサンスという広場にテーブルがあったのでそこで食わせて頂く。ひとつ700円というお手頃価格だったが主菜も添え物もご飯も全てハイレベルで美味かった。

この広場、きっちりとゴミ箱が設置されていて素晴らしかった。

矢掛宿を後にし、北へ北へとコンパスを走らせる。

山道になるにつれ、見事な紅葉のトンネルが出現した。

道はけっこうなクネクネだったが、そもそも空いているので煽ってくるクルマも無くのんびりと紅葉狩りを楽しめた。

やがて備中高梁の町へと辿り着いた。ここは「男はつらいよ」シリーズの中心キャラである博さんの実家があった場所でいつか来てみたいと思っていたところだ。

メインストリートから逸れると、対向車とすれ違うのが大変な細い道が続く。博さんの父親役だった昭和の名優志村喬さんが和服に帽子でいかにもその辺を歩いてそうだ。

ここでも見事な紅葉がお出迎えしてくれた。今回は紅葉に関してはもう大満足でお腹いっぱいになった。

さてこれから訪れるのは松江城に続き現存天守を持つ城である。てっきり城の傍までクルマで行けるのかと思いきや、ちょっと下の駐車場に停めてバスで上まで行かないといけないらしい。バスだとエルブレが無理なので、ここも家族を代表してひとりで行くことにした。

バスは最初っから細い道をグイグイと登って行く。平日であればマイカーでも登れるらしいのだが、この道を見たらバスで良かったと思った。

バスの左側はもうすぐに強烈な断崖である。

駐車場からお城までは700mとあり、20分かかるとある。

歩きはじめるとけっこうな斜面を登らないといけない。これは立派な軽登山と言える。70代と思しき先輩たちはかなりキツそうによちよちと登られていた。

ようやく石垣が見えてきてここまでの疲れも飛ぶ。

やっと待望の天守が見えた。

現存天守の城の中では最も高い430mにある天空の山城「備中松山城」である。

せっかくここまで頑張って登って来たので、松江城と違い今回は天守の中にも潜入することにした。

天守から民を見下す

ひととおり天守見学を終えて出てくると、リードに繋がれたニャンコが居た。しつこい子供に辟易しながらさりげなく遠ざかっているのが気の毒だった。

ただのネコではなく、城主のさんじゅーろーさんだと後で知った。

備中松山城観光を終え、行きにひーひー言いながら登って来た道を、滑るのだけに気をつけながらスイスイと下る。「・・・あとどれくらいあるんだろう・・・」とはぁはぁ言いながらすれ違う人たちに「もうちょいですよ(笑)」と余裕をかまして激励しながら。

お城を後にし、今宵のねぐらを目指し国道484号を東へと進む。

着いたのは本日の停泊地「道の駅かよう」である。

着いた時にはあちこちで野焼をしていて、焦げ臭さが駅中に充満していた。

駅の中のレストラン「かよう」が17:30オーダーストップということで、急いでエルブレに食わせてから入店した。

天せいろとかき揚げうどんを頼んだ。あまり期待していなかったが、味はまあまあといったところだった。

食後はコンパスへ戻って二次会をやり、旅の最初の頃にスーパーで買ったロミーナという馴染みの無いせんべいをつまんだ。パッケージに書いてある通り、素朴な塩せんべいで美味かった。

明日はちと長距離を走ることになるので、酒もほどほどにして早めに就寝した賀陽の夜であった。

本日の走行距離:89km

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