2024 初夏の北海道旅 第二十九日 祝10万キロ到達

6月18日(火)

道の駅もがみアッツェ」の朝が来た。

想像していたよりは静かな夜だったが、4時過ぎには目の前の国道47号をクルマが通り初めて賑やかになった。

昨夜はお仲間はほとんど停まっていなかったようだ。

朝の散歩は、昨日目をつけていた赤い吊り橋を渡って森のふれ愛ランドとやらへ行ってみよう。

思ったよりも揺れる橋を若干ビビリながら渡るブレアだった。

橋を渡り切ると、

ちょっとした広場や遊歩道があったが、

人っ子一人見当たらない。

看板の地図によるとキャンプ場もあるようだが、キャンパーらしき人はどこにも居なかった。

イワナ釣り場と書かれた池も、

ロープでぐるりと塞がれていた。営業時間外だから閉じている、という雰囲気じゃなく、そもそも閉鎖しているような感じだ。

池を覗き込んでも、イワナのイの字も見当たらないし。こんな早朝だったら、もし居れば活性高く泳いでいるだろうに。

もうちょっと奥へと行ってみる。

体験農園とやらも、草ボーボーに見えた。

お、国道の向こうにある何やらレトロなあれは何と呼ぶのだろうか、、洞門?覆道?

陸羽東線という路線で、どうやら廃止寸前のローカル線らしい。

今朝はここのローソンで買って来た47%増量キャンペーンのサンドイッチとオニギリだ。

食後に何気にサブバッテリーのチェックをすると、異変が起きていた。いつもなら下がってもせいぜい12.4Vくらいで、朝陽に照らされるとすぐに12.8Vに復活していた。それが今朝はまず10.8Vというかなりヤバイところまで落ち、陽が昇ってもなかなか上がらなかったのだ。巷ではサブバッテリーの寿命は3年程度と言われているが、コンパスも2021年に乗り始めてちょうど3年。きっちり3年でヘタったということなのだろうか。

この駅ではやたらと「サンパチェンス」なるものを推しているようだが、何だろう?

どうやらこの花がサンパチェンスらしい。

よくよく駐車場を見渡すと、色とりどりの花のプランターが置かれている。これら全てがサンパチェンス?

最後に下の川っぺりの駐車場の周りを散歩して成合淵の清流を拝み、お世話になった道の駅を後にした。

国道47号を西へと進み、

ビッグボス新庄のオカモトで給油だ。今日はバッチリ割引をダブルで適用出来た。しかもパスワード割引の方も5円引だったので、しめて1リッター10円引。41リッターで410円得した計算になる。がしかし、、オカモトは税前なので、結局は約170円/ℓか。。。ホントに得してんだろか?

県道187号を南下していくと、徐々にフルーツ色が濃くなっていく。

さて今日の昼飯に蕎麦の名店を目指し、県道305号を南下する。

やがて大石田の町に入り、到着したのは、

何とも渋い佇まいな「おそば美登利」さんだ。

並ぶと聞いて気合を入れて開店前にやって来たのだが、誰もおらずちょっと拍子抜けだった。

店内も実に渋い。

さて何を食おうか。

板そばが名物らしいので最初それの大盛りにしようかと思ったのだが、他のメニューも使っている蕎麦は同じらしいので、お得な10食限定のそば定食と天ざるを頼んでみた。

先ずは定食のそば以外がやって来た。お通しチックなのにかき揚げにゴハンと超盛沢山で楽しくなる。

次に天ざるのそば以外もやって来た。これにもお通しチックなのがしっかりついてくる。

そして、満を持してやって参りました、主役が。ひとつは1.5人前にしてみたらけっこうなボリュームだ。

その主役のそばは、太目でコシがあって美味い。美味いが、どちらかというと細麺の方が好みかな。だが、天ぷらは絶品だった。素材の野菜も美味いのに衣も美味い。ピーマンなどは一度焼いたのを揚げていて実に香ばしい。小鉢も全てが美味く、酒が飲みたくて困ってしまった。

大満足で店を後にし、次に向かったのは、

大石田に来たらここに来なきゃでしょ、な「最上川千本だんご」さんだ。

二度目の来訪だが、相変わらずド平日だってのにお客がわんさか来ていた。関東のナンバーが普通に停まっているもんね。

最初に来た時にアンコてんこ盛りのを食って、「もう次はしょっぱいヤツでいいね」なんて言っていた奥さんだが、

まーたなんか、前回に輪をかけてすげーの買って来たな、おい。

さっき蕎麦をたらふく食って来たばかりなので、一口かじって夜にまわすらしい。

だんご屋を後にし、大石田の町を走る。前回この辺りで目の前を走る地元ナンバーのクルマがまるでカツオのようにさくっと一本釣りされて道の脇へ拉致された。ネズミ捕りだ。その時の恐怖を思い出しながら慎重に走り、無事国道347号へ出た。

さあ、奥さんにとってはここからが今日の本番だ。

道の脇にはお目当てのブツの生産農家と思しきハウスが途切れずに続いているではないか。

やがて「道の駅寒河江」の看板が見えてきた。お目当ての場所はその真向かいにある、「八果園大沼」というさくらんぼ農家さんだ。そう、既にここはさくらんぼ王国寒河江である。何のために寒河江まで来たのかというと、もちろん佐藤錦さんを買いにやって来たのだ。

だが、何か変だ。シーズン真っ盛りだというに、活気という物がまるで見当たらないのだ。客もスタッフもとにかく人っ子一人居ないし、ハウスも鍵がかかっている。中に見える台には、空のさくらんぼのダンボール箱が2,3個乗っかっているだけだ。

しょうがない、向かいの「道の駅寒河江」に行ってみっか。

ここに来たら、先ずは散歩だ。駅の裏手の寒河江川の河川敷が最高の散歩コースであることは、昨年も訪れたエルは知っているのだ。

くるっと河川敷の散歩を終え、「いざ!」と鼻をふくらませて奥さんは駅の建物へと乗り込んで行った。そしてあっという間に意気消沈して戻って来た。さくらんぼがほとんど置いてなかったと言うのだ。なんでもほぼ朝の早いうちに売り切れるのだそうだ。それに、そもそもが今年は大不作らしい。ひとつあることはあったが、8,000円もするご贈答用なヤツで手が出なかったとのこと。マジか。。。さくらんぼが買いたいってんで、昨日北上でくきっと進路を西に取ってわざわざ山形までやって来たってのに。。

まあ無い物は無いんだからしょうがねえと、道の駅を出発してまた南下を開始した。

この近くにいいパン屋があるみたいなので行ってみようと、現実から逃避しながらやって来た「ロッキー」さんだったが、

入った瞬間、店の人が「すいません、もうほとんど売り切れちゃってぇ」と。。ここも朝には売れてしまう人気店だそうだ。

くそ!!なんて日だ!!!と失意の中で国道112号を南下し始め、信号で停まった際に左側の視界にさくらんぼが飛び込んで来た。見ると、少し入ったところにさくらんぼの絵が描かれた小屋みたいのがあり、そのちょっと先にクルマが数台停まっている。もしや。。。

ダメ元で行ってみっかとやって来たのが、

南部観光さくらんぼ園(みどり観光)」さんだ。

藁にも縋る思いで奥さんが駆け込むと、なんとまだ売れ残っていた!しかも500gのパックが1,000円と他よりお得に。ただニュースでもたしかやっていたが、不作のため双子のさくらんぼだった。双子だろうが三つ子だろうが味は変わらんし、買えるだけでも有難い。

「もうどこにも売ってなかったー」と言うと、農園のおばちゃんいわく「ここが寒河江の終着点」らしく、ラストチャンスの店とのことだった。9回裏で同点に追いついたような感じだ。おばちゃんが言うには、例年だと今頃が佐藤錦のピークなのだが今年は10日ほど早かったせいでもう残っていないのだそうだ。積丹のウニもこれまでは8月がピークだったのが6月くらいに早まっていると聞く。全て温暖化で季節が変わってしまったせいなのだろうか。

とにもかくにもなんとかゲット出来た佐藤錦を大切にしまい、再び国道112号を南下する。

途中で県道105号に逸れ、山辺という小さな町の素敵なお惣菜屋で今宵のオカズを買った後、ドラマが待っていた。

埃だらけできったねーメーター・・・

コンパスの走行距離が、

あまりに汚いのでちょっと拭いた

ついに10万キロに達したのだ!!

所有するクルマが10万キロになるのを見るのは初めてだったので、かなり感動してしまった。

それにしても。。。3年前に64000kmで買ったので、年間12000kmの走行になる。そこそこ旅に出ていてこんなもんなので、いかに普段走っていないかよくわかる。

壮大なメイクドラマの後は、本日のねぐらへと向かうだけとなった。

しばらく南下を続け、やがて到着したのは、

道の駅やまがた蔵王」だ。今宵はこちらでご厄介になることにする。

ここも昨年の12月にOPENしたばかりの新しい駅だが、もがみアッツェと同じように隣には既存の「ぐっと山形」なる物産館がある。だがもがみと異なり、既存の施設も新しい道の駅もデカくてキレイだ。

駐車場もいくつかに分かれており、ちょっとトイレ棟とは離れるが裏手の通りの向こうに陣取った。

フルオープンにして風を通していると、やがて空が茜色に染まり始めた。

旅も大詰めで素晴らしい夕景に出会えた。

今宵のメニューは、羽前山辺の「ヤマキチ」さんで買った和惣菜がメインだ。ビニール袋に入れて渡してくれるのがまた渋い。

それに千本だんごを併せて頂く。

和惣菜はキンピラも鶏唐揚も魚も全てが優しい味で美味い。こりゃー酒が欲しくなる。

たまらず石鳥谷で買った辛酒を開ける。名前どおりに辛口だがスッキリしつつも酒の味が濃い。クイクイと喉の奥に流れてはすーーーっと消えていった。美味いなあ。

デザートに佐藤錦を少し頂いてみたが、甘酸っぱくて最高だった。やっぱ佐藤さん、美味いわ。

ここのトイレ棟は素晴らしかった。トイレそのものがキレイで数も多いのだが、それとは別に廊下にはこの辺りのアートや工芸品がセンス良く飾られているのが洒落ている。特にこけしの展示には圧倒された。

一口にこけしと言っても、地方によって特徴が全く違うようだ。こけしコレクターのたんぽぽ川村さんに是非とも来て頂きたい。

明日の夜は高速のSAの予定なので、静かな夜は今宵で最後だ。この旅ももうすぐ終わる。

本日の走行距離:91km

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