世間ではめでたい成人の日の中、急遽決まった胆のうの診察のために白い巨塔へ出向いた。
祝日は本来休診のはずだが、何故か営業していた。
世間がコロナで密を避けるようになってからは、それまで通っていた大病院を止め、近所のクリニックに通うようになった。よって久々の大病院だ。
最初に体温と血圧を測ったが、緊張のせいかはたまた昨今の不摂生の賜物なのか、今まで見たことも無いようなキャリアハイな数字を叩き出してしまった。
明日にでも自宅で落ち着いた状態で再度測ってみよう。その時にもこんなだったら、またちょっと生活を正さなアカンな。
次はいよいよドクターの診察だ。人の良さそうなオジサマが診察室に居て、説明もシンプルでわかりやすくて丁寧だった。とりあえず第一印象は合格。
ドクターからは次のように説明を受けた。
①胆のうは胆汁を溜めておく単なる貯蔵庫なので無くても肝臓から直接十二指腸へ送れるからOK
②ポリープは1cm未満ならまあ普通は問題無いがエコーでどの角度から見て1cmなのか誤差あり、別角度から見ると1cm超えてるかもよ
③1cm未満のポリープが悪性なのは1%くらいだが、悪性だった場合は胆のうの壁が薄いため肝臓に転移している可能性があり次は肝臓の手術になる可能性あり
④胆のう癌はすい臓癌よりタチ悪し
⑤手術になった場合は3泊4日の入院
⑥術後2週間くらいで普通の生活に戻れる
以上を淡々と説明して頂き、じゃあもう取っちゃってください!と言っちまった。どうしよう。
その後は、今日色々と検査しちゃいましょう、ということになった。こんなこともあろうかと、昨夜の21時以降絶食して朝は水一杯しか飲まなくて正解だった。21時まで酒は飲んだけど。
最初に採血&採尿し、エコー検査のためラジエーションハウスへ。
広瀬アリスのような技師さんが居ないかキョロキョロしたが残念ながらおらず、クールそうな眼鏡女子が担当だった。この技師さん、口調はソフトだがエコーは今まで経験したどの人よりもハードだった。これでもか、という強さでグリグリとボディを攻めてくる。「楽にしてくださぁーい」なんて言うけど、グリグリが痛くて力抜けないんですけど。ボディへの攻撃がキツくてついついカラダがくの字になるのだが、「もうちょっと胸を張ってもらっていいですかぁ」と容赦なく言ってくる。以前一度だけ「麹町の名人」と勝手に私が呼んでいるベテラン先生にやってもらった時は嘘のようなフェザータッチだった。何事も、名手というのは余計な力が入らないものなのだろう。
ドS技師さんのグリグリ攻撃がやっと終了し、次はCTだ。先に処置室で30分程度で終わると言われた造影剤の前に打つ点滴を行ったが、医師がなかなか来ずけっこう待たされてくたびれてしまった。やっと来たと思ったら点滴針を刺すのが一回目は失敗されてけっこう痛かったし。ちなみに同じ処置室にはインド人と思しきオッサンが通訳のこれまたオッサンを連れて来ていた。途中でこの通訳がどこかへフラっと行ってしまい、看護師さんがインド人とコミュニケーションを取るのが大変そうだった。もうちょっと距離が近かったらサっと英語でヘルプしたいところだったが、点滴中は起き上がり厳禁と言われていたし、一応自粛しておいた。
やっとのことで事前点滴が終わり、CT室へストレッチャーのまま連れていかれた。普通に診察を待つ患者たちが座っている合間を間抜けに通過していくので、こっぱずかしかった。
CTも無事終了し、最後にレントゲン撮影を行って本日の検査は全て終了した。
けっこう盛りだくさんの検査をしたので会計が怖かったが、案の定けっこう取られた。
今年は高額医療費となることは間違いないであろうから、しっかりと全ての領収証を取っておかねば。
9:30からの予約だったが全て終わってみれば13:30となっていた。ハラペコなので高血圧にも関わらずいけないランチを摂ってしまった。頑張った自分へのご褒美だ。
今日の検査結果は、また来週の月曜に聞きに行く予定である。そこで問題がなければ、来月の頭にはいよいよオペとなる。怖いなあ。結局大門先生らしき人は見当たらなかったし。