2022 梅雨前最後の富士山麓表裏旅 二日目 富士の反対側に隠れた名店あり

道の駅なるさわ」の朝が来た。

パイロンも富士山

早朝の気温は14.5℃で車内は21.5℃と、実に快適な朝だった。若干傍でアイドリングが聞こえていたがさほどの問題では無かった。

朝の散歩で第二駐車場へ行ってみると、自作と思しき軽キャンパーが停まっていた。実にキッチリと作られている感じだった。もしも溢れる情熱と器用な手先を持っていたら自分もやってみたいが、まあ無理だろう。だが車中泊erのオヤジ衆にとっては誰もが少しは憧れる、漢のロマンではないだろうか。こんな素敵なキャンパーでお遍路に行ってみたい。

今朝もおなじみのお茶漬けを頂いた。酒飲みの健康維持のため、納豆・トマトジュース・ヨーグルトの三種の神器も欠かさない。

この駅のトイレは、個室が5個あって忌まわしき和式はゼロと素晴らしい。朝であれば争奪戦にはならず、余裕を持って向かえる。

早朝は曇っていたが、時間がたつにつれ霊峰富士がお出ましになられてお顔を見せてくれた。

朝飯もトイレもとっくに済ませ、あとは寝るだけの幸せな時間に入ったエルブレであった。

さて今日は何をしようか、となったが、最近購読し始めた地震予測のメルマガの速報が飛んできてこの辺りを含む中部地方にデカイ地震の危険性が出てきたと脅すので、そこから少し外れた伊豆方面にでも行ってみようとなった。どっちが表でどっちが裏かわからないが、富士の反対側へ行くことにしたのだ。なんて呑気なことを言っちゃあいるが、大元の富士が噴火でもしたら目も当てられない。

五湖を離れる前にどこかシャレオツな店でランチでもと検索したが、どうもこれというところが見つからない。それならばと近くに良さげなパン屋があるというので行ってみることにした。

ベーカリーアンドカフェ エソラ」さんだ。なかなか雰囲気の良い店なのでテラスでもしかしたらエルブレも一緒出来るかな?と期待したが、

そもそもが犬は立入禁止だった。ここいらは随分と世知辛いんだな。

せっかくだからと奥さんだけ入店してパンを買い込み、向かった先は近くの「道の駅かつやま」だ。

なんとも地味でくたびれた感じな駅で、駐車場の脇には昭和レトロな売店もあった。

だがこの駅の通りを挟んだ先には、

何とも素晴らしい芝生の広場と河口湖があるのだ。

しかも嬉しいことに「犬連れ込み禁止」なんて野暮なことは言わない。ちゃんと優先ゾーンを作ってくれているのだ。

コンパスから椅子を引っ張り出して昨今流行りのチェアリングとやらをしながら先ほど買い込んだパンを頂いた。

犬NGの姿勢は気に食わないが、パンはどれも美味かった。

食後はチェアリングしながら河口湖を眺めて皆まったり。実に気持ちいい場所だった。

許されることならここで座りながらサッポロゴールドスターでも飲みたかった。

椅子に座ってキレイな景色をたっぷりと堪能したところで、富士五湖に別れを告げ一路南下を開始した。

間違って通ってしまったワインディングをなんとかノーリバースで凌いでから有料に入った。

お初の新御殿場ICを通過して新東名に入り、長泉沼津から無料の伊豆縦貫道を走った。

一般道をしばらく走り到着したのは数年前によくお邪魔した秘密のドッグランだ。

ウグイスもいい声でエルブレを歓迎してくれた。

懐かしいランで走って息抜きも出来たところで、今宵の停泊地へ向かった。

今宵ご厄介になるのは「道の駅伊豆のへそ」だ。国道136号線からちょっと入っただけのところにあり、建物の見た目同様、あまり落ち着けそうな雰囲気とは言えない。

着いた頃にはまだ西日も出ていて暑かったので隅っこの日陰にでも陣を張るかと思いきや、すぐ真上に伊豆縦貫道があってそれなりにうるさそうだった。

奥の方を覗いてみると自転車メーカー「MERIDA」の屋内MTB施設があり、その前のスペースが良さそうだったので一晩ご厄介になることにした。施設内では何人かのライダーが練習していたようだが、エンジンが付いてないので全くうるさくないしそもそも夜は閉まるのだろうから安心だ。

さて、何故に風呂も付いていない街中の道の駅を今宵の停泊地に選んだのか。それは行ってみたい店があったからである。

伊豆のへそから歩いてすぐの国道沿いにある伊豆之助さんだ。

あれは今から2年前のある日、「道の駅伊豆ゲートウェイ函南」のドッグランでゴールデンレトリーバーを連れたパイセンキャンパーに出会った。浜松だかから来たというバスコン乗りの見るからにベテランの素敵な熟年ご夫婦で、その時は同じ犬連れのキャンパーと待ち合わせてドッグランで愛犬たちを遊ばせていた。我々はまだキャンピングカーに憧れる未熟者犬連れで、パイセンから色々な話を聞かせて頂いて益々夢が膨らんでいたのだ。別れ際に「今日はこれから南下して伊豆のへそって道の駅に泊まって近くの店で一杯やるんだ」と言っていたのが妙に羨ましく、いつまでも記憶に残っていた。その店というのがこの伊豆之助さんなのである。ようやく来れたと喜び勇んで店に入った。

外見は街道筋の割と寂れた感じで、知らなければ入るのをちょっと躊躇するが、入った後にも知らなければ入ってしまったことを後悔してもおかしくない雰囲気だった。

定食類も豊富だが、夜の部のメニューも実に魅力的な大衆感に満ち溢れていて大いに昂る。

先ずは生ビーで乾杯。実に染みる。名前のわからない貝のお通しもイケル。

奥さんはクチコミに釣られてアジフライ定食をチョイスした。

大ぶりのアジは分厚くてサクサクフワフワでクチコミに違わず絶品だった。小鉢も味噌汁も素晴らしい。

酒飲みの方はというと、刺身の盛り合わせを頂いた。これが想像の遥か上を行くほどの美味さで、どれも新鮮で最高だった。この質と量で驚きの1,500円。23区内なら倍は下らないだろうし、質もガクンと落ちるだろう。

刺身とくれば日本酒が欲しくなるが静岡の酒は常温とのことだったので、若干不本意ながら岡山の冷酒喜平を頂いた。やはり刺身は日本酒に限るなあ。

ホワイトボードには他にも魅力的なメニューがたくさん書いてあったが、刺身とアジフライのクオリティがあまりにも高くてゆっくりと楽しんでいたらそれで満足してしまい、結局追加注文はせずに店を出た。隠れた名店だった。是非ともまた来たい。

鼻歌まじりで伊豆のへそで待つエルブレの元へ戻り、幸せな気分を噛みしめながら眠りについたのだった。

本日の走行距離:85㎞

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