「道の駅なみおかアップルヒル」の朝が来た。
昨夜まあまあ涼しかったが、時折爆音とともに入って来る走り屋っぽいのが居て何度か起こされた。北海道の静寂さはここには無い。
約一か月前の時のように猿が居るかもしれないので慎重に散歩に出た。
見事な朝焼けだった。
今日、南から天気が崩れ始めるというのが信じられない。
この道の駅の裏手の坂は冬はスキー場になるらしい。
スキー場のテッペンらしきところまで登ると、朝焼けの中の岩木山が一望出来た。
いい朝散歩が出来た。
駐車場に戻り、混みあう前に隅っこの方に移動した。さすがはアップル王国、駐車場の脇にはリンゴの樹があり、たわわに実が生っていた。
今朝は、昨日木古内の道の駅で買ったパンを頂いた。小さいのであっという間に無くなった。
駅の建物内のトイレに行った際に、第59代横綱隆の里の何故か大関時代の写真が飾られているのを発見した。知らなかったがここ浪岡の出身らしい。昨日訪問したばかりの千代の富士の天敵だった「おしん横綱」だ。二日続けて昭和の名横綱の里を訪れるとは思わなんだ。
さて今日はつまらないがひたすら苦行のように東北道を南下して自宅に帰るだけだ。だがここからまっすぐ高速に乗るのももったいないので、少しだけ観光してから帰ることにする。
その前にすっかり味を占めてしまったオカモトが近くにもあるようなので、ダメ押しのダメ押しで寄っておく。
満タンにしてもどうせ東北道でも一度給油しないといけないのだが、少しでも節約のため10リッター弱だが満タンにしておいた。
給油後は弘前市を目指し、この旅最後の観光だ。
急ぐので一人で駆け足で訪れたが、正解だった。犬は歩けないからだ。
しかもあちこち工事中で興ざめもいいとこだった。
ご存知のとおりここは「現存12天守」のひとつである弘前城なのだが、
天守の周りも足場が張り巡らされていてガッカリ感がハンパない。とりあえず訪れた、という事実だけが残った。もちろん有料ゾーンには入らず、これで失礼した。
最後の観光も終了ということで、後はひたすら高速を走るだけだ。弘前の町を後にし大鰐弘前ICから高速に乗ったのだが、何を間違ったかETCではなく一般の入り口から入ってしまった。
グーグルマップの写真で改めて確認すると、どうやら国道7号からすっと高速入口に逸れてそのままの車線で行くとETCレーンではなく一般になってしまうようだ。そういういわば「王道」がETCレーンであるに違いない、と思い込んでいた。何年振りかで通行券を受け取った。非日常の出来事に一瞬パニくったが、最後の料金所で抜き取ったETCカードと通行券を一般で出せば割引も受けられると知りほっと胸を撫でおろしながら東北道の南下を開始した。
つまらない景色の中を走り、ようやく安代JCTを過ぎるとやがて岩手山が見えて来た。
徐々に疲れと飽きが来はじめたので、前沢SAで最初の休憩を取ることにした。
レストランからお盆を二つ持って外席まで運ぶのも面倒なので、外のスタンドで済ませることに。
前沢牛入り肉まん、揚げたこやき、前沢牛コロッケという寂しい昼食だ。あまり食うと眠くなるのでこのくらいでちょうどいいと、自分に言い聞かせた。
昼食時くらいから徐々にポツポツと降り始めた。このまま今日はずっと雨雲と正面衝突しながらの辛い走行なのだろう。
弘前で満タンにしてもそれでは到底帰れないのはわかりきっているが、さてどこで何リッター入れるか。コンパスのPoorな燃費と残り距離を電卓で計算し、鶴巣PAで30リッター入れれば何とか帰れるという結論に至った。
わかってはいるのだが、ここ数日オカモトに慣れていたため、リッター178円という天文学的数字に失神しそうになった。
仙台を過ぎ、福島県も通過したが、不思議な事に今日は眠くならず頭が異様にシャッキリしていた。
時折激しく降る雨の中、那須高原を通過してもまだ眠くならない。
昼食が軽かったせいなのか、はたまた今日は「ゾーン」に入ったのか。
上河内の手前で軽い渋滞に合ったが、一向に眠くならない。いつもは2時間も運転すればアクビが止まらなくなるのに、一体今日はどうしちゃったのか。
エルブレも旅の疲れでよく寝ていたので、休憩で下手に起こすよりはとひたすら走った。
ついに前沢から無休憩で浦和の料金所まで走ってきた。一般レーンでしばらく並び、通行券とETCカードを渡して無事休日割引を受けることが出来た。
恐れていた首都高の渋滞もほとんど無く、18時過ぎに無事に帰宅することが出来た。結局前沢から470kmほどノンストップで走った。56歳、まだ走れるもんだと我ながら驚いた。
さて、次はどこに行こうか。
本日の走行距離:712㎞
旅の総走行距離:4,743㎞
今回もよく走った。