2022 秋の中国旅 第十六日 さらば山口、おひさ広島

道の駅サザンセトとうわ」の朝が来た。

昨日は定休日のせいかほぼ貸し切りということもあり、静かな夜であった。

エルブレは今朝も元気に駐車場でひと暴れだ。

空いているうちに裏手の海沿いの駐車場へ移動し、のんびりすることにした。

海沿いにはポリネシアンなオブジェがあった。さすがは瀬戸内のハワイだ。

さてせっかくの絶好な釣り環境に居るので、急いで支度をして堤防に出てみよう。

港の内外にそれぞれ何度か投げてみたが、イカの反応がまるで伝わってこない。エギのせいかと色を変えてフルキャストすると、プチっと無情にもキャスト切れしてエギは海の藻屑と化した。よりによって一番高価なヤツがすっ飛んでいったので、すっかり心が折れてしまい、ガクっとうなだれながらコンパスへ戻った。

今朝も定番のお茶漬けだった。

コーヒーのお供に「やまぐち夏みかんラングドシャ」を頂く。甘酸っぱくてなかなか良かった。

一晩ご厄介になったサザンセトとうわを後にし、本土へと向かった。

さらば周防大島。たった一日の滞在となったが、次に来る時があればキャンプや釣りをしながらのんびりしたいものだ。

周防大島を出て、国道437号を北上する。

国道2号から右折して山に入ると、目的地はもうすぐだ。

到着したのは、山口が誇る大人気酒蔵の本社の前にある、「獺祭ストア 本社蔵」である。

巨匠隈研吾デザインというだけあって、見るからに隈っぽい橋だった。2018年の西日本豪雨で崩れた橋が今年の8月に復活したのだそうだ。こんな水位の低い穏やかな川がそこまで牙をむくとは、自然災害というのは恐ろしいものだ。

店内に入ると獺祭の消毒エタノールがお出迎えしてくれる。両手からプンと日本酒の匂いが立ち上り、酒好きにはたまらない。

中には呑兵衛たちがキラキラとした目で商品を物色していた。負けじと我が家も贈り物を選び、自分用には小さいスパークリングを正月用に買った。

ジャグには獺祭の仕込み水が入っており、ご自由に飲める。

買い物を済ませて駐車場まで戻り、待たせていたエルブレの散歩をさせて頂く。

写真では二人ともポーカーフェイスだが、けっこう楽しそうに散歩していた。

獺祭本社を後にし、国道2号を東へと向かった。

岩国の町を通り過ぎるともうすぐ広島だ。さらば山口、また会う日まで。雨を避けるためもあったがけっこう県内を周った気がする。ちなみに観光マニアのくせに錦帯橋は今回はパスしたが、やっぱり行けばよかったなと少し後悔している。

広島に入るとすぐに右手に宮島が見えてきた。昔一度来たことがあるが、あらためて見るとデカいな。

宮島口に近づくにつれて2号線が渋滞してきた。宮島といえばかつて食したあなごめしの美味さが忘れられず、「あなごめしうえの」に持ち帰りを予約しておいたのだが、やっとのことで店の駐車場に辿り着くとなんと満車で停められなかった。平日にも関わらず宮島口は混んでいたのだ。

仕様がないので有料Pにちょいと停めて弁当を受け取り、100円払って宮島口を後にした。

美味いあなごめしを食うのに良い場所を求め、さきほど通った国道2号を再度山口方面へ戻った。

地図を見ると小田島公園というのがあるので、ここであなごめしを食わせてもらおうと寄ってみた。看板には「やまだ屋もみじファミリーパーク」とある。もみじ饅頭のやまだ屋さんの持ち物なのか、はたまたMAZDA Zoom-Zoom スタジアムのようなネーミングライツなのか。

目の前に宮島を望む素晴らしいロケーションのテーブルがあったので、ここで頂くことにした。堤防には釣り人が数名、のんびりと釣りを楽しんでいる。

前もって予約を入れておいたあなごめしは、残念ながら冷えていた。受け取り時間に合わせて作り立て、というわけではないようだ。それでもまあ美味い。

食後は公園内をぶらぶらと散歩だ。

広い公園だがほとんど人は居ない。

さてそろそろ今日も停泊地へ向かいたいところだが、ここ広島の中心部(赤丸部分)は道の駅が無く、まさに不毛地帯なのだ。

よって市内を越えて東側へ行く必要があるが、下道で行くと2時間以上かかると出た。今日は風呂も入らないといけないので不本意ながら高速を使って時短を図ることにした。

最寄りの大野ICから山陽道に乗り、東を目指す。

志和ICで高速を下り、ちょっと行ったところにある、

道の駅西条のん太の酒蔵」が本日のねぐらである。何と今年の7月にOPENしたばかりのピッカピカの駅で、手持ちの道の駅全国地図には影も形も無いほどのブランニューな施設だ。

場内をくるっと一周して下見を終え、風呂へと向かった。

到着したのは道の駅から10分ちょっと行った先にある「天然温泉ホットカモ」だ。中に入って料金表を見て、はたと手が止まった。

ホットカモのHPから引用

入場料700円の下にある基本料400円というのが何なのかわからなくて悩んだのだ。受付のお姉さんに聞くと、「基本料は単純に入浴するだけで、シャワーも使えません」と言う。ただザブンと湯舟に入るだけの料金か。そりゃ困るなと、700円を払って脱衣所へと向かった。あらためてHPの説明を読むと、基本料では更衣室も脱衣ロッカーも使えないとなっている。そうなるとこの料金で出来る行為とはいったい何になるんだろう?

そんなことを考えながら風呂に浸かる。昭和の健康ランドのような風呂で、ジェットやら電気やら色々と趣向を凝らした風呂があるタイプだ。洗い場は広く、衝立もあるしシャワーも固定出来る。気持ちよく入れたのだが、最後にまた疑問が残った。実はこれって400円で入っても分かりゃしねんじゃね?ということだ。700円だろうが400円だろうが入り口も出口も同じで別に施設が分かれているわけでもないし、400円のヤツがロッカーや脱衣所を使ったからといってそれをジャッジする審判も居ない。何となくお姉さんに騙された気がしないでもない。わいわいと入っていたローカルな親爺たちって実は400円でまんまと入っているのではないだろうか?いや、まさかね。風呂上りにそんな疑念を抱きながらホットカモを後にし、再び道の駅へと走った。

さてここ広島へ来るのは実に6年ぶりで、明日こちら在住の友人一家とお会いする予定なのだが、ホットカモに行く前からLineや電話を何度か頂いていた。するとなんと現在道の駅に来ていると言うではないか。

すっかり暗くなった道の駅に戻ってみると、居た居た!

イラストレーターのBoosukaさんと愛娘のsoraちゃんだ。

奥様のmikanさんに不愛想ながらご挨拶をするエルブレだった。mikanさんはデザイナーをされていて、我が家と違い実にクリエイティブなご夫婦なのだ。

8歳になったsoraちゃんとエルはおそらく上手くいかないだろうなと思っていたが、案の定soraちゃんに一喝されエルは唸っていた。それでも終わりの方ではエルブレは「遊ぼう遊ぼう!」と一所懸命誘っていたがsoraちゃんには全くその気はなくただ怒られていた。6年経ってすっかり「塩対応」になってしまったとおっしゃっていた。

6年ぶりの再会を果たした後は、ワンコどもはクルマで待っていてもらいフードコートで夕食を共にすることにした。

B級グルメがいくつか入っていてどれにするか迷いに迷ったが、ビーフカツと鶏からをチョイスした。さほど期待はしていなかったのだが、ビックリするほど美味かった。これに酒が置いてあれば完璧なのだが、まだ新しい駅のせいなのかそういう気は利かないようだった。のん太の酒蔵というだけあって隣の物販には腐るほどあるというのに。

sora家ととりとめもなく色々な話をして盛り上がり、閉店時間となってようやく今夜のところはお開きにして一旦お別れとなった。

明日はsora家のホームグラウンドへお邪魔してゆっくりお散歩をする予定で、それを楽しみにコンパスで二次会をしてから静かに眠りについた西条の夜であった。

本日の走行距離:186㎞

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