「道の駅潮彩市場防府」の朝が来た。
昨夜も静かでよく眠れた。向こうの水産物荷受協同組合は5時の時点ではまだ活動している雰囲気は無かった。これから水産物を満載したトラックが押し寄せてくるのだろうか。ちなみにお隣の軽トラはトナラー、ではなく我が家が昨日着いた時からここに停まっていた。端っこを確保したいのと、地元っぽいから夜は居なくなるだろうとうちが横に着けたのだ。ということは我が家の方がトナラーということになるのだが、昨日の夕方から今朝まで一度もドライバーの気配を感じない。きっとしばらく置きっぱで別のクルマか何かでどっか行っているのだろう。
ここ防府だが、来るまでずっと「ぼうふ」と読んでいた。ネットで色々検索する時に「ぼうふ」ではさっぱり引っかからないのでおかしいなと思いよくよく調べると「ほうふ」なのだと知った。西の地名は難しい。
メバル公園の横の芝生広場で3本勝負したエルブレであった。
道の駅が賑やかになる気配はまだ無いが、念のためメバル公園の駐車場へ移動した。
これで安心して朝食タイムが迎えられる。
今朝は昨日の閉店間際に道の駅で100円負けてもらった具沢山のサンドイッチを頂いた。素朴に美味かった。
食後しばらくのんびりした後は、出発前のダメ押しの散歩に出た。
お隣の周南市は野犬が多いと「坂上どうぶつ王国」で取り上げてたが、ここ防府もやはり多いのだろうか。そういえば昨夜寝る前にここを歩いた時、向こうの駐車場の遠くの方で散歩中の犬に吠えかかっているノーリードの犬が数匹見えたような気がしたが、もしかしてあれが野犬だったのかもしれない。
お世話になった潮彩市場防府に別れを告げ、先ずは買い出しに近くのイオンタウン防府へ行き、そこから東へと向かった。
周南市に入り、ランチ休憩を取りに寄った先は、
「道の駅ソレーネ周南」である。平日だが昼時ということもあってか、わんさかクルマが停まっていた。
駐車場の脇にキレイな芝生広場があると喜んだのもつかの間、
犬のトイレ禁止とあった。危ない、危ない。
中庭っぽくなっている部分には外席が豊富にあったが、すぐ目の前の「ゴハンお代わり自由」と書かれたレストランは外席で食うのはNGとのことでちょっとガッカリした。だが物販が豊富で何を買おうか迷うほどだったのでさほどのダメージは無かった。この豊富さがおそらく人気の秘密だろう。
散々迷った挙句、「BARる 長州ピンチョス」という何となく食欲をそそる名前の店の弁当をセレクトしてみた。
駅の裏手の夜市川のキレイな流れの傍の席で頂く。チャーシュー丼の肉はトロっと柔らかく、ピンチョス弁当はご飯に乗っている卵焼きが家庭っぽくて美味い。他のオカズもどれも味が優しめで良かった。何となくだが山口は薄味な気がして、我が家好みである。
他にも、「ビストロ鹿野農場」のハムステーキを夕食用に買っておいた。
食後は美しい夜市川のほとりから農道の方へ散歩をした。
実にのどかだ。
散歩を終えてコンパスに戻り、再び国道2号を東へひた走った。徳山、下松、光と進む。
光市といえばどうしてもあの凄惨な事件を思い出さずにいられない。
光を過ぎると、右手には瀬戸内の美しい風景が広がり始めた。
上関まで走って道の駅をちょいと覗き、また引き返して周防大島を目指して北上した。
やがて大島大橋が見えてきて、
橋を渡り切り、周防大島に入った。
陽もかなり傾いてきた頃に到着したのは、「グリーンステイながうら」というリゾート情緒溢れる施設内にある「潮風呂保養館」だ。
「営業中」の文字に涙が出そうになる。ようやく風呂にありつける。
こちらは海水を沸かしたお湯で温泉ではないようだが、もはやそんなことはどうでもよかった。海水だけにしょっぱい湯でそんなに広くはないが、洗い場には仕切り板があって気持ちの良い風呂だった。
ここ周防大島はハワイのカウアイ島と姉妹島の関係にあるらしい。
日も暮れかかってきたので、本日の停泊地へ向かうとしよう。
島の北側を東へ進み、到着した先は、
「道の駅サザンセトとうわ」である。駐車場はガラガラで、それもそのはず今日は定休日らしい。夕食の準備はしていないが、通りを挟んだ向かい側にいくつか飲食店があるようなので何とかなるだろう。
駅の裏手はすぐ海で、素敵な散歩コースも整備されていた。
堤防の上にはイカスミの跡がところどころあり、期待できそうだ。
エルブレに食べさせた頃にはすっかり暗くなり、さて何か食いに行きますかと通りを渡ってみた。
営業中のノボリが立っている「心」という店は、どこをどう見ても営業していなかった。グーグルマップではその隣にあるはずになっている「慶」という店も、廃墟にしか見えない。
さあて困ったなと辺りを見渡すと、ちょっと先に寿司屋があり営業はしているようだが、客がゼロっぽい。情報によるとけっこういい値段を取るようで、何となくボラれそうな香りがするので止めた。
こんな風光明媚なリゾートアイランドに来ているのに夕飯を食いっぱぐれるとは、なんという失態。こんなことなら途中何か買ってくりゃ良かったと悔やんでも後の祭り。
致し方なく、カップヌードルのディナーと相成った。昼食時に買ったハムステーキがせめてもの彩りだった。後はギョニソとチーズくらいしかない。
粗末なディナーを摂りながらタイで行われた札幌vs川崎の試合をDAZN観戦した。直近のリーグ戦ではまさかの4-3で勝ったが二度も続けてヘマをするような相手ではない。侘しい食事に追い打ちをかけるようなショボイ試合を見せられるのかと覚悟しながらの観戦だったが、なんと3-3の引き分けに終わった。相手には天敵のサンシャイン小林と家長が出たのにも関わらず。
サッカーというのはラグビーと違って番狂わせというかやってみないとわからんもんだなとつくづく感じた周防大島の夜であった。(この後、W杯でも痛感することになる)
本日の走行距離:163km