10月5日(木)
「道の駅ふくしま」の朝が来た。
中寝だったこともあるが、実に静かな夜であった。
雨は降っていないが、朝からグレーの雲に覆われた空であった。
ドッグランは残念ながら9時からでないと使えない。
今朝は二人で一個のパンを貧しく分け、スープで流し込むという粗末なメニューであった。
雨こそ降ってはいないが、見るからに恐ろし気な真っ黒の雲に覆われていた。予報では今日はまだしつこく雨が時折パラつき、しかも沿岸部ではかなりの強風と出ている。だが、今日から明日の朝を乗り切れば、しばらくは穏やかな晴天が続くとも言っている。
沿岸部からちょっと内陸な村田町あたりだと風もさほどではなさそうなので、今宵はそこいらが候補地か。
うだうだしているうちに道の駅が開いたようなので、一宿一飯の恩義ではないがせめて少しでも金を落とさねばと福島市唯一の蔵元の酒を買い求める。
奥さんはずいぶんと可愛らし気なアイスを買ってきた。因幡でもないのにやたらとウサギ推しなのはなぜ?と思ったが、近くの吾妻山の残雪が「雪うさぎ」なのだからだそうな。
確かにこりゃウサギそのものだ。
お世話になった道の駅ふくしまを出発し、北上する。
少し走った先にある「道の駅国見」に後学のため立ち寄ってみた。何故かというと、こちらにはドッグランがあるらしいからだ。
どこにあるかとグルっと駅を一周したら、隅っこの方にそれはあった。お世辞にも広いとは言えないが、まあこんなんでも犬連れには有難い施設だろう。
さらに北東へと進むと、川沿いの細い道になった。右に流れるは有名な阿武隈川のようだ。
途中、大雨による崖崩れでもあったのか、やたらと工事中の区間があった。
やがて到着したのは「道の駅かくだ」だ。
ここで何か食えるかなと寄ってみたら、外席もありメニューも色々とあるではないか。そろそろ魚を食いたいと思っていたらホッケの定食があるから飛びついたのだが、残念ながら品切れだった。
それならばと二大名物らしい味噌ラーメンとたれかつ丼を頼んだ。たれかつ丼は見た目ほどこってりしてなく、割とつゆだくなのだがアッサリしていてガツガツいけた。そして正直まったく期待していなかった味噌ラーメンだが、かなりのアタリだった。なんと道産子にはお馴染み西山の麺を使っているだけあって、DNAをビシビシと刺激してくる真っ黄色い麺の香りがたまらない。スープもかなりの札幌テイストな正統派ストロングスタイルで、贔屓目無しにオススメの一品だ。
食後に隣に腰掛けていたご近所の宮城マダムが声をかけてくれた。今年の夏はここいらもそうとう暑かったらしい。きっとこれからは毎年続くのであろう。
腹もかなり膨れたところで、近くを散歩してみる。
ここにもドッグランがあるようで覗いてみたが、小型犬専用でネットも管釣りで使うラバーネットみたいな素材でかなり低めだった。エルがはしゃいだら楽勝で飛び越えそうだし、先客のトイプーちゃんも居たのでスルーした。
駅の隣にある角田中央公園に行ってみた。
どうやら郡山の開成山公園に続き、こちらも総合運動公園のようだ。JFLのソニー仙台FCが使う陸上競技場もあるようだ。
じゃあぐるっと一周しようかと言っていた矢先にパーっと雨が降って来たので慌てて道の駅の駐車場へと戻った。予報通り風も強いし、今日一日は我慢だ。
宮城の田舎道をさらにのんびりと北上した。雲の流れが速く、降ったと思ったらカンカンに晴れてきたりと忙しい一日だった。
予定通り本日の目的地である「道の駅村田」に着くと、大きく見事な虹がお出迎えしてくれた。そして有難いことに、先ほどまで居た角田の強風に比べると確かに予報通りそこまでじゃあない。地形的に若干盆地風になっているせいだろうか。第一駐車場に停めたのだが、一段高い所にある第二駐車場や小高い丘がいい具合に風からガードしてくれているような。
その小高い丘はちょっとしたウォーキングコースになっているようなので、行ってみることに。
遊歩道の脇には歌碑がいくつも立っていた。
上にはちょっと広場があった。かつて村田城があった地とのことだ。ということは私の大好物の城跡ではないか。
陸奥の歴史については全くもって疎いが、なんでも伊達政宗の七男坊が城主だったこともある城らしい。
遊歩道脇には真っ赤な彼岸花のゾーンもあった。パっと見る限り、青い彼岸花は無かったので鬼にとっては安心だろうが、犬には猛毒なのでささっと通り過ぎる。
角田で食った昼飯が思いのほかボリューミィだったので、夜はここ村田の物販で閉店間際にささっと選んだオツマミ系をメインに据えた。
先ずは宮城ということで牛タン&笹かまをツートップに置き、生ゆばと道の駅ふくしまのピクルスで脇を固め、締めは角田で買った栗ご飯という布陣だ。
牛タンはサラミっぽいがつまみとしては優秀で、笹かまは練り物好きが嫌いなワケがないので当然美味かった。生ゆばもアッサリして美味かったが、特筆すべきは角田の栗ご飯だ。とにかく今までこんなにエクストラドライな栗ご飯は食ったためしが無い。栗ご飯にありがちな妙な甘みが皆無で、キリっと塩味が薄く効いていて実に美味かった。不謹慎にも昔から赤飯より黒飯の方が好みの私にとってはこの上ない味であった。昼の味噌ラーメンといい、角田は知る人ぞ知るグルメタウンなのだろうか。
寝る前散歩で上の第二Pを覗いてみた。こちらは大型トラックがメインに停まっていたようだ。
第二から第一を見下すと、すっかりクルマが減っていた。しかも駐車場の造り的に、大型トラックはちょっと入ってきづらいので静かな夜になりそうだ。
本日の走行距離:80㎞