5月25日(土)
「道の駅庄内みかわ」の朝が来た。
とても静かな夜だった。今回は今のところ静寂には恵まれている。
駐車場には車中泊erらしきクルマがけっこう停まっていた。
広い駅で周りは散歩コースには事欠かない。
三川の方言は、「うるがす」と「んだ」しかわからなかった。げるぐど、なんてほとんどドイツ語だろ。
今朝は、昨日閉店間際のここの売店でひったくるように買ったパン(ちくわ&納豆)を頂いた。ふわりと軽かったが味は良かった。
朝食後はいよいよ北海道上陸に備え、フェリーの予約だ。今後の日程やコース、天気をふまえ、4日後の5月29日(水)に決定した。直近の問題は、27日の雨をどう凌ぐかだ。予報では日本海側よりも太平洋側の方が降らないと言っているので、秋田あたりで東へと進路を取ることにしよう。
併設のコインランドリー「ウォッシュレーノ」で洗濯物を片付けた後は、出発前の散歩に出た。
朝は厚い雲に覆われていた空も、いい青色になっていた。
はて?田んぼしかない方向をじーっと見ている人がやたらと居るな。
柴犬を連れた母娘に「なんかあるんですか?」と聞くと、
「ブルーインパルスが、、、」と。
急いで検索すると、鶴岡天神祭というお祭りの一環でブルーインパルスの展示飛行がこの後ここいらで見られるそうな。
こりゃーいい時に来たもんだと、バカみたいに口を開けてしばらく空を見上げていた。やがて彼方から轟音と共に白い機体がひとつやって来た。
その一機は一通りクルリと飛行してまたどっかへ消えて行った。
なんだたったの一機かよ、と駐車場へ戻ろうとした瞬間、さらに大きな轟音が空に鳴り響いた。
しばし航空ショーを満喫した。
いやー、いい物が見れてラッキーだった。何の前知識もなくふらっと1泊してこんな目に会えるとは。周りの人たちも皆うれしそうだった。しかし何故日本人はこんなにもブルーインパルスが好きなのだろうか。
お世話になった庄内みかわを後にし、行く手に美しい鳥海山を眺めながら北上する。
ランチに和牛を頂くべくやって来たのは、「和牛料理はんだ」さんだ。絶品の牛肉をリーズナブルに食えるとの評判だ。
お得そうな日替わりランチを頼んでワクワクしながら待つこと数分、
先ずはスープとサラダを頂く。実に美味い。コンパス内でいつも飲んでいるインスタントスープや袋入りのカット野菜とやはり違うなあ。
そしてメインの牛肉が運ばれてきた。細切りの肉が美味そうなソースに絡まっている。一切れ口に入れると、あまりの柔らかさにくらっと気を失いそうになった。歯は全くもって不要なくらいだ。しかも肉の味が美味いのなんのって。クリーミーなソースは味わい深いのだが実に控えめで、肉の邪魔を一切しない。
肉も美味いが米も実に美味かった。肉が最後の一切れになった時、これでお別れか、、、ととても悲しくなった。
食後にコーヒーを頂きながら、「また絶対来よう」と心に固く誓った。しかしこんなハイクオリティランチが1500円で食えるとは。東京なら2500円は下らないだろう。
大満足の昼飯を終えてさらに北上し、最上川を越えて酒田へ入った。
今宵の肴を求めてやって来たのは、「さかた海鮮市場」だ。
平日だというのにけっこうな人出で、すぐにその理由はわかった。美味そうな魚がわんさかと売られていて、魅力的な飲食店もたくさんあるからだ。
目移りしながら必死で今夜の肴を買い求め、日本海側を北上した。
しばらく走り「道の駅鳥海」にふらっと立ち寄ると、
裏手に「遊ぽっと」なる公園があるようなので、行ってみた。
ワイルドな階段と坂を上がってみると、
素敵な遊歩道が待っていた。
日向はジリジリと暑いが、木陰に入ると快適そのものだった。
散歩を楽しんだ後は、ちょっと北に行ったところにある、
十六羅漢岩駐車場に行ってみた。
海へと下りていくと、「十六羅漢岩」がそこにあった。
日本海の荒波で命を失った漁師諸霊の供養と海上安全を願って明治元年に完成したという岩に掘られた像たちで、実際にはここは22体あるようだ。
よくぞ造ったな、としか言えない。
お、新郎新婦が何やら撮影されている。絶好の天気で何よりだね。
記念のフォトブックか何かだろうか。末永くお幸せに。
日本海側の山形は短いのであっという間に終わり、秋田へと入った。
つい最近になって読めるようになった「道の駅象潟」に寄り、裏手へ行ってみると、
何とも素晴らしい景色に出会えた。
エルブレも気持ち良さそうだ。
ちなみに併設されたモンベルはまだ開いておらず、6月28日オープンとのことだった。
象潟を出てからは日本海と別れ、内陸へと走った。
やがて本日の停泊地である「道の駅東由利」に到着した。
酒田の市場で仕入れたゴージャスな肴は、先ずは庄内産のタコと赤いかに生マグロ入りの握り寿司。
極めつけは秋田名物はたはたの唐揚げだ。
合わせるは新潟は津南の「苗場山純米」だ。
刺身の甘いこと!はたはたのフライも香ばしくて最高だった。寿司ももちろん美味いに決まってる。苗場山はキリリとしながらも日本酒らしい味が奥にあり、肴にベストマッチだった。
ダメだったのは一杯やりながらDAZNで観戦した鹿島戦だ。まあ勝てないだろうとは思っていたが、手も足も出ない完敗ぶり。情けないやらつまらないやらで、途中寝落ちしてしまった。
寝る頃にはすっかりと冷えてきたので今夜も中で寝ることとしよう。
本日の走行距離:113km