道の駅 シーサイド高浜の朝が来た。
ここの道の駅の裏手は青戸入江というすぐに海となっていて釣りも出来そうだが、残念ながらイカスミ跡は見当たらなかった。
朝食は前日にスーパーで買っておいたクルミパンにスープという激軽バージョンだった。すぐに腹が減りそうだ。
窓のシェードを片付けたりしている時に、人の良さそうなオッサンに声をかけられた。なんでもプラグインハイブリッドのプリウスで旅をしていて出雲大社を参拝してこちらへ来たらしく、この時も道の駅の機械で充電中だった。そういえば三方五湖の駅でも充電している人が居たなと思い出し、「今って一回いくらくらいで充電できるもんなんですか?」と尋ねたら、「いや、もうほとんど無料ですよ」と。「???」電気自動車を取り巻く環境をほとんど知らないので、わけがわからなかった。原子力銀座の福井だから無料なのかと思ったら、そうじゃなく無料で検索すればいくらでも出てくるとのこと。てっきりプリペイドカードでも事前に買って充電しているものだとばかり思っていた。1回の充電に大体1時間かかって500km弱走れるもんらしい。「ハイエースがEVになれば買い替えるんだけどねえ」とも。それで各地で無料で充電出来ればそりゃ旅も出来そうだ。今後の普及次第だが、リッター170円で買ってる者としてはどうにも納得できなくて、狐につままれた。
シーサイド高浜を後にし、舞鶴方面へコンパスを走らせた。
敦賀や舞鶴と聞くと小樽とのフェリーを先ず思い浮かべるほどの旅情を感じるが、実際に来たのは初めてで嬉しい。
ランチと夕食調達が出来るかなと「道の駅 舞鶴港とれとれセンター」へ行ってみた。敦賀の「日本海さかな街」に比べるとこじんまりとした市場で、セールストークの押しも弱めだった。
寿司屋で全て地物だという海鮮丼があったのでテイクアウトして外の席で食べてみた。
魚の量に対し酢飯がかなり少な目だった(丼がそもそも浅くて、蓋の方に間違って入れた?と一瞬疑った)が、どれも新鮮で超美味なネタたちだった。かんぱち嫌いの奥さんも「美味い」と唸っていたほどだ。
中の店では東京では先ず見ないアオリイカの姿焼きも売っていたので今夜の肴に買ってみた。
とれとれセンターを後にし、本日のメインイベントの観光地へコンパスを走らせた。
しばらく走って着いた場所は、
ご存知日本三景のひとつ「天橋立」だ。
90年代に宮城の松島、安芸の宮島と立て続けに行ったが、残りひとつのピースがなかなか埋まらずにいた。ついに30年越しで日本三景コンプリート出来て、スッキリした。次なる目標は「日本新三景」コンプリートだ。(残るは耶馬渓)
言わずと知れた一流の景勝地なのでエルブレ1号を出動させたが、けっこう他のワンコが歩いていたので途中からは歩かせた。
松林を端から端まで往復すると4km以上になりそうなので中間地点での折り返しでカンベンしてもらったが、ようやくこの旅でまともな散歩が出来てご満悦そうなエルだった。
それにしてもさすがは一流の景勝地、ゴミひとつ落ちてなかった。
山の上で股の間から天橋立を一望するというお約束は、エルブレをリフトに抱っこで乗せるのはリスキーすぎるため今回は見送り、近くの「天橋立ホテル」へ風呂を頂きに行った。1,000円と他の立ち寄り湯よりも若干お高めだが、ホテルということもありタオルが無料で付いてくることを考えれば逆にお得かもしれない。しょっぱいお湯で実に気持ち良かった。
さっぱりした後でスーパー「にしがき」に寄って、すっかり日が落ちた海沿いを右手に満月が照らす水面を見ながら走り、今宵の停泊地の「道の駅 舟屋の里伊根」に着いた頃には完全に真っ暗だった。
夕食は舞鶴で仕入れたアオリイカの姿焼き、「道の駅 海の京都宮津」で買った肉団子、そしてスーパー「にしがき」で買ったこれまたアオリイカの刺身(20%引き)だった。
東京だとこんなにアオリイカが売っているのを見ることはないので、食える時に食っとかないと昼も夜も食いまくりだ。
アオリイカのお供は、丹後めぐりあい特別本醸造だ。
ここで終われば実に良い一日だった。しかしこの後、家族全員の寝る前トイレの際、暗闇の中の段差で思い切り躓いてしまった。
左膝と左手を思い切り擦ってしまい、ジャージの膝は見事に穴が開くほどだった。何たるポンコツぶり。骨折しなかったのがせめてもの救いだ。奥さんからは「飲みすぎだ」と怒られる始末。旅の先行きが思いやられる。
本日の走行距離:80㎞