2021 山陰旅 第五日 スローな舟屋の町並みと伝統的な温泉街に癒された一日

道の駅 舟屋の里伊根の朝が来た。

昨夜のみっともない転倒から一夜明けて、傷がズキズキ痛む。気を取り直して今日も楽しもう。

昨夜はここに到着した時は他に一台もクルマが停まっていなかったのだが遅くに数台到着したようで、夜中にアイドリングが聞こえていたが朝になってみたら隣りに一台停まっていた。かなり空いていたのにわざわざ隣りに来る、これが「トナラー」と言うやつか。何故、ガラガラなのにわざわざ他のクルマにピッタリ寄せてくるのか、よくわからない。

朝食は前日に宮津の道の駅で買ったタマゴサンドを頂いた。関西風の卵焼きを挟んだサンドイッチはやはり美味い。

ここの駅のトイレは大の数も多くとてもキレイで素晴らしかった。文句なくここまでのNo.1である。

食後に朝の儀式の各種片付けをしていたら、千葉からトレイン&レンタカーで来られたというご夫婦から声をかけられた。以前はキャブコンを所有しており、ワンコを4匹連れて北海道や色々なところを旅したとのことだった。エルブレがコンパスに乗っている姿を見て「懐かしい」と奥様がつぶやかれていたのが印象的だった。

さて片付けもひと段落したところでお待ちかねの舟屋街の散策へ、道の駅から長い階段を下りて出かけた。

幸いにもこの日も朝からドピーカンで散策にはうってつけだった。

港では5人ほどの釣り人が竿を出していた。エギンガーもひとり居て、軽快に竿をシャクっていた。これほどの良いロケーションでこの空きっぷりとは。ここは天国か。

クルマの移動ばかりで若干スネ気味のエルの表情が柔らかくなってきた。伊根のスローな雰囲気がお気に召したようだ。

少し歩いたところにある「向井酒造」さんに寄ってみた。お店の人たちに「可愛い」「賢い」とやたら褒められて、エルブレもご満悦な様子で、こりゃ手ぶらで帰れんわと一本買わせて頂いた。

店の向いの倉庫も寄っていって休んでくださいと言われたので、お言葉に甘えてお邪魔した。

奥のテーブルに腰掛けて海を眺めていると、東京の薄汚れた空気に汚染された心がなんとも癒された。こんな場所に腰掛けて酒でも飲んでいたら、もう幸せすぎてバカになりそうだ。

根が暢気なエルはこういう時間が大好きのようだ。

名残り惜しくも向井酒造さんを後にし、奥さんが行きたがっていた「INE CAFE」さんへ行ってみた。その前に先ほど港に寄るとエギンガーの姿は無かったが、彼が居た場所に真新しいイカスミ跡があるではないか。

見事に一杯釣りあげて満足されて場所を移動したか。くーー、こんなことならコンパスから竿を持ってくるんだった。次回来ることがあったら、先ずは竿を出すことにしよう。

INE CAFEさんはBARや他のお店が数軒集まったオシャレな一角にある。まだオープン前だったが、お店のお兄さんがゲート(ロープ)を開けて海沿いのエリアで待たせてくれた。このお兄さんもエルブレをやたら可愛がってくれたが、なんと私がリーマン生活を始めた年に住み始めた葛飾の街に十数年住んでいたことがあるという。以前カナダのど田舎でも同じ場所に住んでいたガイドさんと出会ったことがある。こういう出会いも旅の醍醐味のひとつか。

INE CAFEさんは残念ながら店内はペット不可なので、ケーキが食いたい奥さんだけが店内で、私とエルブレは海沿いのデッキでテイクアウトのカフェラテを頂くことにした。

最初のお兄さんに聞いたのか、入れ代わり立ち代わり店員さんがデッキヘやって来てエルブレを可愛がってくれた。関東よりも関西の方がウケがいいような気がする。

伊根は本当に素晴らしいところだった。是非ともリピートしたい場所だ。

本心から名残惜しくも伊根を後にして、一路西へ向かって出発した。

今日の目的地は、かつて一世を風靡したこのセンセイが現職時代にこよなく愛された場所である。

途中クネクネした山道をおそるおそる走り、伝統的な温泉地である城崎温泉に到着した。

城崎周辺には道の駅が無いので、今宵はこの旅初のRVパークの「城崎温泉いなばや」さんに停泊することにした。

いなばやさんという酒屋さんが経営しているらしく、若旦那と思しきお兄さんいわく、今夜は我が家の貸し切りとのことでどこに停めてもいいと言われ、本来の駐車場ではなくお店側のトイレ棟前にドンと停められた。宿泊代は3,300円で、夜に洗濯機を使うのでプラス100円を支払った。ちなみに電源は500円で別なのだが、ソーラー&走行充電で足りているのでケチって付けなかった。

先ずは明るいうちの温泉街を散歩してみた。RVパークから駅まで先ず5分ほどで、そこから中心まで5分ほどだ。

駅前で皆が並んで買うという「たまごパン」というオヤツを奥さんが並んでゲットしていた。

私にはよくわからんが、ありがたいものらしい。

散策は一旦中止にして停泊地へ戻り、憧れの城崎温泉に浸かりに7つの外湯の中の最寄りの「そとの湯」さんへ行った。もちろん膝の傷は途中のドラッグストアで調達したデカイ防水のばんそうこうを二重にして挑んだ。

テルマエロマエに出てきそうな露天に浸かるだけで洗い場など無いのかとびびっていたが、中はシャンプーなどもあるごく普通の湯だった。熱めかつしょっぱめのお湯が実にグッドだった。

本当は7つ全てをまわりたいところだがエルブレを待たせすぎるので泣く泣くここ一つだけにして停泊地へ戻り、エルブレ1号出動の上での夜の温泉街散策に出かけた。

風情のある温泉街を散歩しながら何か夕食をテイクアウトできるかと思いきや何も買えずだった。

すっかり体も冷えてきたので散策を打ち上げ停泊地へ戻り、若旦那にオススメされた近所の中華屋「チャイナ」さんの出前を取ることにした。

電話をするとあっという間にクルマまで持ってきてくれる。昼を食いっぱぐれていたのもあり、天津チャーハンと八宝菜をガツガツと美味しく頂いた。

こうして城崎の夜は更けていったのだった。

本日の走行距離:67km

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