2024 初夏の北海道旅 第十九日 極上の生ラムに唸る

6月8日(土)

道の駅ひがしかわ」の朝が来た。

静かな夜だった。

ここ東川は「写真の町」でもあるらしく、全国の高校の写真部が集まる「写真甲子園」の舞台とのことだ。

昨夜ちょっと歩いた「せんとぴゅあ」なる施設は図書館だけではなく、「「写真文化」、「家具デザイン文化」、「大雪山文化」を通じた文化活動を中心に、図書機能、国際交流や日本語学校、住民の自主的な活動など、国内外、そして地域内外を問わず多様な人々と文化が交流する写真文化首都の拠点となる施設」とのことだ。

ここ以外にも、

雰囲気の良いキレイな街並みや建物があちこちにある。

実に気持ちの良い町だ。「移住者もけっこう居そうだな」と昨日思ったがズバリその通りで、現在急増中らしい。そういや、赤ちゃんが生後100日経つと町内の家具職人さんが手作りのイスをプレゼントするって、何かでやってたな。

今朝は昨日旭川のスーパーで買ったパンを頂いた。

大して期待はしていなかったが、ちょっとチープなパンだった。

食後のお茶請けは限定のブラックサンダーメロン味だ。上手いことメロンの味を再現していた。

今朝は起きた時点ですでに15℃あり、8時には20℃近くになった。日中は28℃まで上がるという予報が出ている。

9時になり物販がOPENしたので行ってみると、たまげた。

パンの品揃えが凄まじいのだ。

ここは地元の人にも人気らしく、朝から年配のご夫婦が大勢来られていた。

パンを少々と、記念にマグネットをひとつ買って東川町を後にした。

今日は土曜だというのに、人気の観光地を目指す。

素晴らしい天気だが、たしかに暑くなりそうだ。

やがて美瑛に入った。

本日最初の目的地が見えてきたが、、なんか観光バスが何台も来ているな。

美瑛に来るのは9年ぶりくらいだが、、

こんなでかい駐車場あったっけな。

本日一発目の観光地は、「セブンスターの木」だ。

三台のでかいバスはどうやら韓国人ツアー客を満載してきたようで、皆思い思いのポーズでの大撮影大会と化していた。

こりゃー、この先この一団と全く同じコースになりそうなので、さくっと写真だけ撮ってガンガン先回りせねばと早々に退散した。

お次にやって来たのは、「ケンとメリーの木」だ。

ここにはまだ観光バスは来ていなかった。

お次は「マイルドセブンの丘」だ。

あれ?こんなんだった?と思いきやそれもそのはず、かつてはもっと木が植わっていたのだが伐採されてスカスカになったようだ。

人が居ないとやっぱ美瑛はフォトジェニックだな。こんな風景が山ほどあるし。

ここで一旦丘陵地帯を離れ、町へとやって来た。

道の駅びえい丘のくら」でゴミを受け入れてくれるらしいのだが、はたして?

ちゃんと対応してくれていた。ゴミ袋にシールを貼ってもらい、

燃える、カン、ペットの三種類を無事引き取ってもらい、スッキリした。

さて、そろそろクルマから降ろさないとヘソを曲げそうなエルのためやって来たのは、

新栄の丘展望公園」だ。先代犬もかつて連れて来たことがあったので来てみたのだが、、

ん??なんか違うな、ここ。。

もっと広くて高い展望台があったような。

どうやら「千代田の丘」って方だ、それ。

ま、いっか。こんなんでも嬉しそうだし。

それにしても陽射しが強烈で暑いこと。

散歩でちょっと気晴らしした後は「クリスマスツリーの木」を冷やかし、木見物を切り上げ、

やって来たのは、「美瑛放牧酪農場」だ。

ここに来た目的はもちろん、

この絶品ソフトクリームを頂くためだ。

このソフト、買った瞬間からトロトロと垂れそうで、口当たりはもはや飲み物だ。味は濃厚だが甘ったるさの欠片も無く、食後も喉が渇かない。

ソフトクリームの生みの親たちは、坂の上でのんびりと寝そべっている。

平和だ。まさに谷岡ヤスジの世界だ。

ちなみに牛ゾーンには犬は連れて行けない。

これにて美瑛を終了し、富良野へと南下する。

さてそろそろ昼飯をと、やって来たのは、

ひつじの丘」さんだ。今日はこちらで絶品と評判のジンギスカンを頂く。

土曜日で予約なしでどうかなと思ったが、犬OKのテラス席にあっさりと入れた。

ノンアルビールとコーラを頼み、待つことしばし。

やって来ました、生サフォークラムが!

今日は特別にと、エルブレ用にタレ無しのも頼んだ。

風向きによっては盛大に煙を浴びながら、ジュージューと焼きまくる。先ずは鉄板に味が付く前にエルブレ用からだ。

生のサフォークなんてそんじょそこらじゃまず食えないシロモノだ。さて、そのお味はというと、、

激ウマ。なんだ、これ?牛肉好きのうちの奥さんが、「和牛を超えた」とのたまうほどだった。

そんなに美味いのであれば、もう匂いだけでたまらないに決まっているエルブレ。ヨダレを口の中いっぱいに溜めながら、健気に待つ。

あらかじめ焼いて冷ましてあった肉を鼻っ先へ持って行くと、、

一口食うなり目の色が変わり、「くれくれくれくれ」とうるさいのなんのって。

あんまり食うと胃がビックリしちゃうから残りは持って帰ろうね、となだめすかした。

いやー、想像以上に美味かった。まあでも羊肉というと奥さん向けに癖のないラムばかり選びがちだが、道産子としてはたまにはガツンと癖の強いマトンの味付けなんかも食いたくなるな。

「あーーうまかった♪」

エルブレは美味いもん食って満足そうで何より。

昼飯を食っただけで富良野も終了とし、国道237号を南下する。

さて今日はどこに泊まろうか。最初、道の駅南ふらのにしようかと思ったのだが、近隣に良さそうな風呂が見当たらない。ジンギスカンの煙を頭から盛大に浴びまくったので、風呂に入らないわけにはいかない。出来ればあんまり走りたくないのだが、帯広方面へと頑張って進むことにした。

せっかく美味い肉を食ったブレアのためにも狩勝峠は避け、トマムICから道東道に乗った。

美瑛・富良野はあんなに晴れていたのに、東へ進むほど雲行きが怪しくなっていった。

音更ICで降り、スーパーで夕食を買った後でひとっ風呂浴びにやって来たのは、

ホテル鳳乃舞音更」さんだ。

割と古臭い感じだったがさっぱりした。女湯は激込みだったらしく、ゆっくり出来なかったらしい。やはり土曜日ということか。

風呂の後は、二年前にも訪れた「道の駅おとふけなつぞらのふる里」へとやって来た。今宵はこちらで一晩ご厄介になることにする。

ここは新しくてテーマパーク的で人気があって混むので出来れば今回は避けたかったのだが、他にこれといったところが無いので致し方ないとやって来た。それが悪かったのかどうかわからんが、場所決めの際にムカつくことが起きた。ウロウロといい場所を探して「ここでいいかな?」と一旦停め、エンジンをかけたまま降りて周囲をキョロキョロ見ていると、斜め前でダベっていた二人のジジイがこっちを睨んでブツブツ何か言っている。あまりにこっち見て何か言ってるので「え?」と聞いてやると、「ライト消して!」と叫んだ。別にハイビームを当ててるわけでもないのにその態度があまりにムカついたのでわざと聞きとれないフリして「あ!?」と聞いてやるとまたライトを消せと言っている。言われなくてもエンジンもうすぐ切るんだから消すわ!と、返事もせずにエンジンを切った。するとそのジジイのひとりはプイと後ろのてめーのクルマに戻りながら、「ありがとうございます!」と吐き捨てるように言った。

どうでもいいけど、お前ら偉そうに人に何か説教たれるほど聖人か?駐車場でダベりながらタバコ吸ってるお前らが。

と言ってやりたかったが、バカが伝染るのでやめておいた。ああいう年寄にはなりたくないものだ。

あー気分わる!と後ろのAizuを貼っていると、別のお父さんが興味深そうにうちのコンパスを見ていた。げげ、また何か難癖つけられんのか?と身構えると、

「・・・・ワンちゃんか!何が動いているのかと思った(笑)」と朗らかに話しかけられた。

愛知からやって来たというソロ車中泊erのお父さんは長年乗っているノアをそろそろ買い替えたいが、うちと同じく一台しか持てないのでハイエースのナロー一択だとおっしゃっていた。旅をしながら登山をしていて、登山道に行くまでの細道で普通にクマを見かけているとも。お気をつけて、良い旅を。

今宵は風呂に入る前にオーケーというスーパーで買ったホッケフライと肉じゃがというぱっとしないメニューだ。昼に極上ラムを食ったから、よしとしよう。

さすがの人気駅だけあって周りはキャンカーだらけなので、当然のように今宵は中寝だ。明日から二日ばかり天気がグズつくらしいが、はたしてどうなることやら。

本日の走行距離:195km

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