やはり犬の7歳は第一関門なのか

9月も終わりになり、東京でもようやくエアコンをかけずに寝られるようになった。いよいよ秋冬の旅シーズンの始まりだ。

そんな旅のベストシーズンだというのに、我が家はそれどころではなくなった。

9月8日(日)にぴっと切除してもらいその後病理検査にまわされたエルの右肩のイボ(千昌夫のホクロ風)の結果を聞きに再び動物病院に行ったのが9月13日の金曜日。術後も全くもって元気にしていたエルだけに、「特に問題ないだろ」と軽い気持ちで聞きに行った結果は、まさかの「悪性」とのことだった。目の前が真っ暗になった。

汗腺癌という比較的珍しい癌とのことだった。そういうのに罹るあたりも、変り者のエルらしいなとちょっと思った。

病理にまわした分でほぼヤバイところは取り切っている可能性が高いらしいが、主治医としては念のためもうちょい深く切って完全に取り切りたいと言う。

我が家はこの主治医を全面的に信頼しているので「先生がそうおっしゃるならお願いします」と相成った。

犬界では「7歳・10歳・13歳・16歳」が厄年と言われているが、エルはまさに現在7歳だ。与論島出身の保護犬は何故かあっちゃこっちゃ持病を抱え気味な一門のようで、エルとブレアも御多分に漏れず肝機能や総胆汁酸などの数値が怪しい。酒を飲まない癖に、項目によっては酒飲みの私の数値よりも悪いくらいだ。定期的に血液検査をして経過観察中だったのだが、まさか汗腺に癌が出来るとはかなり意表をつかれた。厄年第一関門から痛い目にあったが、まだまだ体力は有り余っている(飼い主もなんとか)のが不幸中の幸いか。

翌9月14日(土)にレントゲン・血液検査・エコーの術前検査をし、翌週には全身麻酔問題なしとの結論が出た。

緊張のオペは9月25日(水)に決まった。

正午の手術のために前日の23時から絶食だ。エルが食えないのに他がムシャムシャ食うわけにもいかないので、ブレアには悪いが朝から全員メシ抜きとなった。「なんでメシ食わさねーんだ!」と暴れるかと思いきや、昨夜から言い聞かせたおかげか妙に聞き分け良く大人しくしていたのが逆に切なかった。朝9時以降は水もNGとなった。

やがて出発の時刻となり、エルだけ連れ出してクルマに乗せ、一旦家に戻ってもはやブランチと言うに相応しい食事をブレアに与えた。お姉ちゃんだけ居なくなったショックか最初なかなか口をつけなかったが、空腹には勝てずやがてモサモサと食い始めたブレアだった。

ひとりクルマに乗せられ不安そうなエル

「じゃあ留守番頼んだよ」とブレアに言い残し、病院へ向けて出発した。

ビビリな癖に主治医を信頼しているのか、いつものように病院はいい子で待つエルだった。だが今日はいつもみたいな爪切りや肛門腺搾りといった生易しいモンじゃあ無いのだよ。。。

ついに呼ばれ、首輪やリードを外して看護師さんに託し、後ろ髪ひかれつつ「ガンバレよ」と声をかけて診察室を出ようとする時のエルの目は、今まで見たことのない何とも心細そうな目だった。ちなみにせっかく?の全身麻酔なので、普段は不可能な「歯石取り・足裏のムダ毛バリカン」のオプションも頼んだ。

そこから一旦帰宅してからの時間の長かかったこと。ようやく電話してくれと言われていた16時になり、「無事終わりました」と返って来た時はここ数年で最もホっとした瞬間だった。

病院へはブレアも一緒に連れて行って家族全員で迎えてやろうと思っていたが、生憎の雨だったのでブレアにはまた留守番してもらった。

病院へ着き、「大人しく点滴出来てるかなー」と心配していると、先生が出てきた。

「けっこう切りました」と見せてくれた小瓶には、焼き鳥のレバーみたいな組織が入っていた。「筋膜も少し取りました」とのことで、聞いてるだけで心まで痛んだ。こいつをまた病理検査にまわして、きっちりと取り切っているか判断する。

入院ケージから出されたエルは、麻酔と病院に捨てられたショックのせいか情けない顔をしていた。

傷口を見ると、けっこうガッツリと5cmは切った感じだった。

無事家に帰っても、当然のように元気は無かった。約20日後の抜糸までの間はシャツとバンダナで傷口をガードせねばならない。

食事は今夜12時にいつもの1/4をと言われたが、ドッグフードは全く受け付けず、茹でたササミをごく少量しか食べられなかった。

翌9月26日(木)も朝から全く食欲なく、ササミにくるんだ感染症予防の薬(カプセル)をなんとか飲めたのが夜の19:30だった。思ったよりダメージがデカイ。

9月27日(金)も朝から食欲が無く、ササミ薬をなんとか7時に飲めた。こりゃー今日もダメかと思いきや、夕方のご飯支度をしているとまさかの駆け足で出てきて、ペロリと平らげた。

表情もシャキっとしてきてようやく復活したようで、先ずは一安心だ。

9月28日(土)はついに朝の散歩を再開した。

根っからの散歩バカだけに、久々の外歩きが嬉しくて仕方のない様子だった。

インドア派のブレアとしては散歩に行かないのはウェルカムだが、そんなブレアでもお姉ちゃんが嬉しそうに歩くのがそれなりに嬉しい様子だった。

というわけで何とかいつも通り元気になったエルだが、後は抜糸までの間にブレアとバカ騒ぎして傷口がパカっと開かないように日々監視を続けないといけないのと、、

せっかくキレイにしてもらったこの歯をキープすべく歯磨きを頑張るのが、今後のオヤジのミッションである。

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