阪九フェリー「せっつ」の朝が来た。
行きに続いて昨夜もブレアは船内でオシッコをしなかった。エルはシャーっと簡単に出来るのに、ブレアの神経質さにも困ったものだ。
定刻の7:10に無事に神戸に到着した。
ブレアは下船後に無事にトイレを済ませた。膀胱がまだ若くて柔らかいからいいのだろうが、先が思いやられる。
同じ船にロアッソ熊本のユースチームが乗っていて、これから関西遠征のようだった。オフィシャルHPを見て知ったのだが、現ユース監督はかつて札幌ドームを沸かせたドリブラー#17岡本賢明らしい。居たら声でもかけようとキョロキョロ探したが残念ながら見当たらなかった。ヤス、頑張って将来日本を背負うような選手をたくさん育ててください。
下船後、全員の朝ごはんのため六甲アイランド南端のコインパーキングに入った。下船前に船内の売店で買ったパンと、一昨日唐津のマリンセンターおさかな村で買ったせとかを朝食に頂いた。せとかはグレープフルーツのような心地よい苦みがあって、デコポンの甘さとはまるで違うがこれはこれで美味かった。
食後に少しまったりしてからマリンパークに散歩に出た。
九州でさんざん見てきたキレイな海とはまるで違う海だが、広々として気持ちのよい公園だった。
のんびり散歩をしていると、可愛い子ちゃんに出会った。
保護犬のすずちゃん(4歳)。ビーグルかと思ったら雑種らしく、東京で生まれて神戸までやってきた江戸っ子だ。だがちゃきちゃきではなく物静かでいい子だった。
この公園には野鳥を観察出来る場所もあり、よく見るとトイレも鳥のカタチをしていた。
こうして午前中を充分にまったりした後で最大料金の400円を払って駐車場を出た。せっかく神戸に居るのだからオシャレなカフェで昼飯でもと色々と探したが、これという店が見つからなかったのでもう高速に乗って帰路につくことにした。
六甲アイランドを出て最後に給油しようと出光のスタンドに寄った。162円とまあまあ安かったが、空気圧チェックを頼んだらまさかの「有料です」と言う一言が。こんなこと言われたのは初めてだ。「じゃあいい」と言い捨てスタンドを出て阪神高速に入った。名神に入り、京都の手前でノロノロの渋滞となった時に「ああ、楽しかった旅が終わったな」と実感した。
渋滞をなんとか抜け、大津SAで休憩を取ることにした。
大阪名物「551 HORAI」が入っていたので奥さんに並んで買ってきてもらい、ベンチで頂いた。人気があるだけあって、さすがに美味かった。
帰りもまたどこかのSAで一泊して明日帰ろうと思っていたのだが、大型車の夜通しアイドリング攻撃を至近距離から食らうのも嫌なので、頑張って今日一気に帰っちまおうと決めた。そうなったらひたすら老骨に鞭打って走るしかない。神戸から東京までの500kmのリエゾンだ。
コンパスの巨体にも鞭打ってひーひー言いながら走り続け、刈谷SAでまた休憩を取った。徐々に疲れがたまってきたが、ロールピッツァをもぐもぐ食っていたら段々と元気になってきた。
トイレを借りにオアシス館に入ると、刈谷市内のスポーツチームのユニフォームや出身選手のグッズなどが展示されていた。私のようなスポーツオタクには楽しい展示だった。
無事リフレッシュできたところでまた高速に戻り、新名神、伊勢湾岸、新東名と狂ったように走り続けた。刈谷の時点で東京までまだ300kmあったのでとりあえず行けるところまでと頑張って走っているうちに、東名が大渋滞との一報が届いた。出たよ、クソ道。
何とか足柄SAに辿りつき、JARTICを覗くと
厚木の手前から綾瀬まで真っ赤。これを抜けるのに120分かかるとか言ってやがる。全くどうしようもないクソ道め。
こんなバカげた渋滞にむざむざ嵌るほどお人よしじゃないので、しばらく足柄で休むことにした。
コンパスで巨人の開幕戦を見ながらオニギリをつまみ、エルブレをドッグランに連れて行った。
長旅の疲れもなんのその、元気に走り回るエルブレだった。23日間体調も崩さずに元気でいてくれて頼もしかった。ようやくいっぱしの旅犬になったのかもしれない。
しばらく休んでいるうちに渋滞が5kmくらいになったので、そろそろいいかと足柄を出発した。結局東京に着くまで渋滞に合わずに行けた。
今回も良い旅が出来た。初の九州7県を走ってキレイな景色をたくさん見れて、新日本三景と本土四極を制覇出来た。美味い物もいっぱい食えた。これで行ったことのない都道府県は山口と島根の残り2つとなった。
無事東京に入った瞬間、教習車を後ろから煽るふざけたポルシェや調子に乗ったテスラやらを目にして早くも嫌気がさした。
ああ、早く次の旅に出たい。
本日の走行距離:511㎞
23日間の総走行距離:3,061km