2023 秋みちのく犬連れ旅第十三日こんな天気の日は男鹿に留まりご自慢の紅ズワイを味わおう

10月15日（日）

「道の駅てんのう」の朝が来た。

夜中3時頃にアイドラーに起こされ、そのままアラームが鳴るまで眠れなかった。カンベンしてくれよと朝になって外に出てみると、昨夜は絶好のポジションを思っていた場所が実は大型ゾーンのすぐ傍だったと知った。完全なる凡ミスだった。

気を取り直して朝の散歩に出た。広い芝生広場に最初は大喜びしていたブレアだが、遠くで「パンッ！！」という乾いた空砲音？が聞こえてきた途端、奈落の底に突き落とされた。まさにシッポを巻いてコンパスへ逃げ帰ることに。

その後も空砲はしつこく定期的に鳴り響いた。恐怖のあまりハァハァと震えるブレアは、朝ゴハンも食えなかった。ちなみにエルはこの手には鈍感で、まるで気にもせずゴハンもガツガツたいらげた。

鷺などの鳥対策か、はたまた今年は多いと言われる熊なのかわからないが、いつまでもしつこく空砲は鳴り続けた。

恐怖のどん底に落とされたブレアがあまりにも不憫なので、早々にここは退散することにした。公園がもっと奥まであったので午前中にのんびり散歩してやりたかったのだが。。

仕様がないので10分くらいのところにあるコインランドリーへ避難して洗濯だ。

ここまで逃げてくるともう空砲は聞こえなかった。

洗濯を終え、ちょっとランドリーの近辺で散歩のやり直しをした。多少はブレアの気も晴れたっぽかった。

空は分厚い雲に覆われて、時折ポツポツと降ってきやがる。今日の秋田地方はどこに行っても雨からは逃げられそうにない、という予報が出ている。唯一この男鹿近辺だけが何とか降りが弱そうな気配なので、今日はこの辺りに留まる、という異例の決断をした。

洗濯を終えてスーパーで買い物をした後で向かった先は「道の駅しょうわ」だ。

ここは「花の駅」らしく、裏手にある畑をぐるり取り囲んだ遊歩道があった。

朝はパニクってたブレアもすっかり落ち着いた。

花の駅で気分を整えた後は昨日に続き再び男鹿を目指した。

「道の駅おが」で昼食を買い、そこから向かったのは、

「男鹿水産」だ。

ズワイガニ系は越前や松葉のような本ズワイガニがどこもブランド化されて一番とされているが、男鹿では紅ズワイガニをブランドとして激推ししているらしい。せっかくだから食ってみたいと奥さんが言うので、今宵のメインディッシュとして調達に来た次第である。

海産物屋さんとは思えないオシャレな店内で一通り値札を舐め、当然のように一番安い2,000円のを一杯頂いて店を出た。

夕食も無事調達出来たので、本日最後のレクリエーションとして向かったのは「OGAマリンパーク」だ。

芝生のスポーツ広場では子供たちがサッカーを始めようとしている感じで、我々はランチを食うべく海沿いの東屋方面へと歩いた。

ランチメニューは道の駅おがで買ってきたしょっつる焼きそばとオニギリだ。

海を眺めながら頂いた。しょっつる味の焼きそばは意外にも美味く、オニギリは新米だけに米が瑞々しかった。

ひとりの釣り師が我々の目の前でけっこうな大物を釣り上げていた。後ろからジロジロ見られていてイヤだっただろうな。

しかし、日曜だというのになんという釣り人の少なさよ。羨ましすぎる。こんなところに住めたら毎日通ってしまいそうだ。

芝生広場の方も、本当に日曜日？とカレンダーを確かめたくなるくらい人が居なかった。

エルの機嫌もグングン上がる。

スポーツ広場に目を向けると、審判も居るし、その審判員などが座る机と椅子も用意されて本格的な試合の様相を呈している。観客も続々と増えていた。

駐車場を見ると、J2のブラウブリッツ秋田のバスが停まっているではないか。

HPのアカデミーのスケジュールを見ると、U15 vs.青森山田中学@男鹿マリンパークと出ていた。

ちょっと見た限り、両チームは何から何まで対象的だった。

ブルーの秋田U15は試合前からキャッキャッとはしゃいでアップしたりとチャラった感じだったが、白の青森山田中は監督を囲んで円陣を組み最後に「ハイッ！！」と一糸乱れぬ気合を見せていた。クラブユースと部活の違いがハッキリ出ていて面白かった。青森山田は、今年就任一年目で見事に町田ゼルビアをJ1に導いた黒田イズムが中学にまで浸透している気がした。

たっぷりと散歩をしたがまだ陽も高いので秋田のウユニと言われる鵜ノ崎海岸にちょっと行ってみたが、風のためかウユニのウの字も無かったので再び、というか三度「道の駅おが」へと戻って来た。