土山SAの朝が来た。
端っこに陣取ったので人の気配は感じられなかったが、アイドラーにはそこそこ囲まれた。まあSAなので仕様がないことだ。
朝の気温は7.8℃と肌寒かった。
今朝はSA内のセブレブで買った肉まんを頂いた。
3月の九州旅の時に感動した犬に優しい小径は雑草が伸び放題だったので通るのを止めておいた。
エルブレの腹の中の朝飯もこなれたと思しき頃に再び高速に戻り西へ向かった。
祝日の昼前だが道は空いていた。昨日385㎞走って徐々に心もとなくなってきたコンパスのガソリン残量だが、計算では高速を下りるくらいは持つはずだ。
草津JCTを京都方面へ向かう。
瀬田東JCTでは名神と別れて京滋バイパスを宇治方面へ向かう。宇治を過ぎ、右手に淀の競馬場を見ながらさらに北西へどんどん走る。そしてガソリンは容赦なく減っていく。
やがて大山崎という地名が見えてきた。そうか、明智光秀はこの辺りで秀吉軍に大敗したのだな。
この辺りの歴史を巡る大人の修学旅行もいずれゆっくりしてみたい。ところで京都の街中にはもうインバウンダーが戻ってきているのだろうか。
八木東で高速を下りた。東京からここまでなんとか無給油で来れた。神戸までは無理だが京都までは来れるんだな。
園田のエネオスに寄ったらレギュラーが168円と出ていた。LINE登録をして5円引きにしてもらっても163円と東京に比べれば高めだったのでケチって25リッターだけ入れさせてもらった。
とりあえずその場しのぎの給油もしたところで、ランチを求めて「道の駅京丹波味夢の里」へ向かった。
上のメイン駐車場へ行くと祝日の昼間のせいか満車だった。仕方なく下の第二駐車場に停めて上まで歩くことにした。
先ほども歩いていた人が居たので何の疑問もなく歩道の狭いクルマの通る道を登ったが、随分と不親切なルートだな、とこの時は呆れていた。
高速のPAも兼ねたいわばPA型の道の駅のようで、酒をはじめ豊富な品揃えの物販だった。
テラス席も豊富にあるせいか、犬連れが多かった。
けっこう売れちゃっててあまり選択肢が無い中からチョイスしたのは、ハンバーグ弁当と松茸めしだ。ハンバーグはほろほろしていてなかなか美味く、松茸も一応か微かに香りがした。ただ両方ともキンキンに冷えて売っていたので、一応バーグの方はレンジでチンしたのだがもっと温めていればもっと美味かっただろうと後悔した。
大人気で残り2個くらいで慌てて奥さんが買ったロールケーキだが、黒豆は少なかった。
この道の駅に隣に「塩谷古墳公園」というのがあった。目を凝らして辺りを見たがどこにも「犬NG」看板は見つからず、実際散歩しているワンコも居たので我が家も散歩させて頂くことにした。
公園内の木々は色づいていた。
ここには大小12の古墳があり、双子の巫女の埴輪も出土したところらしい。
埴輪が出土したのは一番大きい5号墳とのこと。
何の気なしに古墳の脇の道に目をやると、先にはさっきコンパスを停めた第二駐車場が見えるではないか。
てくてくと下ってみると、本当に第二駐車場に辿りつけた。道の駅に行くのにあんな狭い歩道の危ない道を登る必要は無かったのだ。第二にはそんな案内板がどこにも見当たらない。第三に停めていればわかった感じだった。ちゃんと第二にもガイドして欲しいものだ。
味夢の里を後にし、今宵の停泊地へ向かった。
着いたのは「道の駅スプリングスひよし」だ。
ここは京都丹波高原国定公園の中にあり、日吉ダムの脇に温泉施設やキャンプ場もある道の駅である。
この言い方だと、とりあえずマナーを守った車中泊自体は認められていると読み取れる。
先ずは橋を渡って施設内の散策に出てみた。
ここのキャンプ場は可愛いウサギの顔がモチーフの「DOD」さんが運営している。
場内の道の脇の木は見事に紅葉していた。さすがは京都。関東とは赤の質が違う気がする。
ダムのほとりの芝生広場は広大なフリーサイトになっている。なかなかに贅沢な造りのキャンプ場だ。
各サイトから漂う悪魔的魅力のBBQ臭を嗅いで腹が減って来たのでコンパスへ戻った。
ここの駅の駐車場は傾いているので片側にレベラーを噛ませた。
エルブレに晩御飯を上げてから併設の温泉へ繰り出した。本来800円のところLINE登録でなんと半額の400円になってラッキー。ただ電波が弱いのでなかなか登録処理が出来なかった。
休日でかつキャンプ場も隣にあるため、なかなかの混みっぷりだった。浴室はそうでもなかったが、脱衣所内での順番待ちがかなりあずましくなかった。湯も塩素臭がキツめで、プールの水を沸かした?と錯覚するほどで、定価の800円はちょっと高いかなという感じ。400円で入れて本当に良かった。
今日は何の夕食の準備もしていないので、温泉施設内のレストランを利用した。
レストランと言っても、風呂上りの客が観ているテレビの裏側にあるほんの軽食コーナーという感じで、支払は現金のみ。
先ずは中瓶を頂き、後は肉うどんと中華そばをチョイスした。店のたたずまいからしてほとんど期待していなかったが、ともにまあまあの味だった。特に肉うどんの牛肉は、さすがは牛肉文化の関西だけあって牛丼屋のものとは比べものにならないほどの質だったと思う。中華そばのチャーシューも見た目よりもイケていた。
コンパスへ戻ってハイボールと北海道旅で買った燻じゃがチップスを二次会で頂いた。
なかなか唸るようなB級グルメに出会わないが、まだまだ旅はこれからだ。
本日の走行距離:121㎞